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切った髪を寄付するというボランティア活動「ヘアドネーション」。パーマヘアやカラーリングした髪、白髪であっても参加できるんです。Advanced世代のロングヘアなあなた、次のカットの前にヘアドネーションについて調べてみませんか?
「ヘアドネーション」という言葉を、ご存じでしょうか。意味はそのまま、切った「ヘア」=髪を「ドネーション」=寄付するというボランティア活動です。
1990年代にアメリカで始まったヘアドネーション。人毛でウィッグをつくり、主に、ガンや白血病などの病気や不慮の事故で頭髪を失った子どもたちへ無償で提供されています。日本ではNPO法人「Japan Hair Donation & Charity」が2009年から活動をスタート。2015年には、女優の柴咲コウさんがヘアドネーションへの参加を公表したことで、その認知度はかなり高まりました。
美容院でカットしたときに落ちた髪を、そのまま寄付するのか? というともちろんそうではなく、ウィッグの製作にはいくつかの手順・基準があります。
まず寄付できるのは、カットされた状態で31㎝以上の長さがある髪。フルウィッグの製作に必要最低限の長さが31㎝で、特にロングヘアのウィッグには50㎝以上の髪が必要になります。カット時は、髪が完全に乾いた状態で6~8つくらいの束に分けてゴムでしっかりとくくり、ゴムの1㎝程度上を切るのが基本のやり方。切った髪は、バラバラにならないように束ねた状態のまま、郵便や宅配便などで各団体に送付したら完了です。複数人分の髪を同時に送りたい場合は、必ず一人分ずつに分けるのもルール。小さな気遣いがウィッグ製作作業における、余計な手間を減らします。
都内でエステサロンを主宰するセラピスト・Iさんも、ヘアドネーション経験者。「Twitterでどなたかが書き込みをされているのを見て、そういう活動があるというのを知りました。ちょうど髪が伸びていた頃だったので、「31㎝なら、頑張れるかも!」と思って、やってみることにしました」。
いつも通っている美容院のスタイリストさんに相談したところ協力してもらえるということだったので、スムーズに参加できたそう。自分のスタイルをキープしながら伸ばしていけるのも心強かったといいます。
見た目や手触りが自然で肌への負担が少ない人毛ウィッグは、頭髪に重大な悩みを抱える子どもたちに笑顔をもたらす、最高のギフトになり得ます。パーマヘアやカラーリングした髪、白髪であっても参加できるというヘアドネーション。そろそろショートにしてみようかな…… そんなAdvanced世代のロングヘアなあなた、次のカットの前にヘアドネーションについて調べてみませんか?
注:細かい条件・規定は受け付け団体によって異なりますので、ご不明点は各団体へお問い合わせください
初出:2019年06月29日発行『AdvancedTime』Special Issue 01号。掲載内容は原則的に初出時のものです。
STAFF
Illustration: Chiaki Mori
Editor: Kei Yoshida
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