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今年で12回目となる「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2024」。一大観光地でもある京都の街中に会場が点在し、毎年、これを鑑賞するためにだけ京都へ旅をするというファンも多い。今回は「SOURCE(源)」をテーマに、世界10カ国13組のアーティストによる生命や世界の源を探求した作品が市内各所で展示されている。いち早く、その画期的な写真展に足を運んでみた。
「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2024」の会場は、チケットやグッズ、書籍などを販売する「インフォメーション町家」(会場番号0=八竹庵)のほかに、13の施設に及ぶ。最初に烏丸御池の交差点からほど近い場所にあるインフォメーション町家へ。ここを起点に、徒歩で回りやすい施設をまわることにした。
八竹庵: https://www.kurochiku.co.jp/hachikuan/
まずは、室町通にある「誉田屋源兵衛 竹院の間、黒蔵」(会場番号1)へ。室町はかつて、呉服店など着物に関係する老舗がひしめいていた場所で、ここは創業285年以上という帯屋。その蔵など建物の中に、アートユニットBIRDHEADの作品が展示されている。
中庭を囲んだ奥の間には巨大な写真のコラージュ作品が貼られ、蔵の中では照明を上手く使い、老舗の建物との意外な共存が果たされていて圧巻だ。
誉田屋源兵衛: https://kondayagenbei.jp/
次に、同じ室町エリアにある廃校になった元小学校の建物をリノベした「京都芸術センター」(会場番号2)へ。ここではジェームス・モリソンによる世界中の様々な境遇にある子どもたちのポートレートと寝室を撮影した作品が展示されている。なかには、モスクワに住む軍服姿の13歳の少年の姿も。たくさんの子どもたちの素の表情を捉えており、真剣で潤いに満ちた瞳の奥には哀しみをたたえている子もいる。元小学校という空間で世界の子どもたちの“今”という現実を突きつけられているようで、衝撃的でさえある。
京都芸術センター: https://www.kac.or.jp/
この会場の二階では、京都在住の子どもたちによる写真が展示されている(キッズプログラム、子ども写真コンクール展2024「しあわせのみなもと」)。こちらは無垢なまなざしがとらえた新鮮な視点の作品が多く、心洗われると同時に世界の現実との格差もまた思い知らされる。
なお、この京都芸術センターの1階には、かつての教室をリノベしたカフェ「前田珈琲 明倫店」があり、店内にも現代アートが配されている。ぜひ立ち寄って一息ついていただきたい。
STAFF
Writer: Indy Fujita
Photo: Indy Fujita(by iPhone15)
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