「風のマジム」の純沖縄産ラム酒を追いかけて、美酒佳肴の誇りに出会う旅へ

地産地消を味わう癒やしの大人旅プレゼント/前編

原田マハ著『風のマジム』で描かれた沖縄産のアグリコールラム。地元の自然の中で育まれ愛され、血となり肉となってきた食材には心身を力強く支え続けたパワーが宿っています。沖縄旅前編は、その土地でしか味わえないものを大切にしている人々との出会いと、世界へ届けたい魅力あふれる食を追いかけます。

TRAVEL Oct 24,2025
「風のマジム」の純沖縄産ラム酒を追いかけて、美酒佳肴の誇りに出会う旅へ

純沖縄産のラム酒を作りたい。サトウキビが豊富な沖縄でアグリコールラムが作られていないことを知ったヒロインが一念発起、ラム酒作りのために奔走する、映画『風のマジム』。契約社員から社長になった金城祐子さんの実話を基に原田マハが書き上げた小説が原作です。平凡に生きてきた女性を目覚めさせたラムの魅力とは、一体、どんなもの?いてもたってもいられず、まだ知らぬ出会いを求め、いざ沖縄へ。 

映画「風のマジム」の画像
©2025映画「風のマジム」 ©原田マハ/講談社

年に一度、サトウキビの収穫時期にしか製造できないアグリコールラムを求めて

映画「風のマジム」の画像
『風のマジム』は公開中。©2025映画「風のマジム」 ©原田マハ/講談社
南大東島のサトウキビ畑の画像
南大東島のサトウキビ畑。島は「サンゴ礁」が隆起してできた、ほぼ円形ですり鉢状態。CORCORは島の地形を「冠」に見たて、珊瑚の冠=CORAL CORONA、略してCORCORという造語だそうです。

「ザ・リッツ・カールトン沖縄」のバーで出会った最高のダイキリ

特別な体験を極上のものにするため、訪れたのは「ザ・リッツ・カールトン沖縄」。美しい名護湾を望む高台にあリ、心地よい風が吹き抜ける場所。映画の主人公である“まじむ”は「沖縄の風で育ったサトウキビ」にこだわっていたけれど、琉球の風は活力を与えてくれます。ウェルカムドリンクにトロピカルジュースのほか、泡盛も選べ、大人限定沖縄の味をめぐる旅、幸先の良いスタート。

エントランスの画像
南国の風が迎えてくれる清々しい吹き抜けのエントランス。
泡盛がお出迎えの画像
到着早々泡盛がお出迎え。

さっそく、「ザ・リッツ・カールトン沖縄」ロビーラウンジ&バーに向かい、金城祐子さんが代表を務めるグレイス・ラムのCOR CORをいただくことに。原材料に南大東島産のサトウキビを使ったCOR CORは外国のラムと比べるとどこか焼酎のような、親しみやすい味わい。バーのおすすめは1年に一度、サトウキビの収穫時期にしか製造できないアグリコールラム。廃蜜糖ではなく、サトウキビの絞り汁をそのまま使用するアグリコールラムは収穫地の近くでしか取れない希少なもの。自然の恩恵が生み出したグリーンラベルのCOR CORアグリコールラムでダイキリを作ってもらいました。

ロビーラウンジ&バーの画像
ロビーラウンジ&バーでは、カクテルはもちろん、アフタヌーンティーも楽しめて、ゆったりと過ごせる。

グレイス・ラムのCOR CORの画像
CORCORのラベルは南大東島の地形(地図)。緑のCORCOR AGRICOLEはさとうきびの優しい味と香りが楽しめ、フレッシュで青々しさが活きている。赤のCORCORはさとうきびの力強さ、後味には黒糖のような甘みを感じるスパイシーでスモーキーな個性派ラム。
CORCOR AGRICOLEのダイキリの画像
CORCOR AGRICOLEのダイキリ。

ライムではなくシークヮーサー、砂糖ではなくきび砂糖を使ったカクテルは一口含んだだけで沖縄の波、風が感じられる至福の一杯。COR CORをはじめ、ホテルのある名護市のヘリオス酒造が沖縄産黒糖で造ったTEEDA、バーから望める伊江島産のIe Rum Santa Mariaなど、沖縄産のラムはブランドストーリー、ラベル、味、香り、どれも個性的です。

「カクテルクラス」でお酒の魅力を最大限に引き出す術を学び、奥深さを堪能

「ザ・リッツ・カールトン沖縄」のアクティビティのひとつに「カクテルクラス」があり、カクテルをはじめとしたお酒の知識について学べます。香りが一段上になる果物カッティングのテクニックなど、カクテル作りのレクチャーに実用的。お土産に沖縄産ラムを求め、映画同様、モヒートを自宅で楽しもうと夢が広がります。

ちなみにグレイス・ラムの金城祐子さんにCOR CORのおすすめの飲み方をお伺いしたところ、「はじめの一口は赤も緑も是非、ストレートやオンザロックで。お好みのドリンクやトニックウォーターで割るだけでも美味しいです。寒い夜は、マグカップにキャップ一杯のCOR CORと黒糖ひとかけらをつぶして入れて、お湯を注いでホットラムに。黒糖の代わりにコンデンスミルクでも美味しいですよ」とのこと。これはぜひ、これからの季節に試してみたい!

地元・読谷村出身の金城翔太さんの画像
地元・読谷村出身の金城翔太さんが沖縄産のラムについて詳しく教えてくれた。「カクテルクラス」¥7,000(30分)。
泡盛とコーヒーのカクテルの画像
カクテルクラスの最後には好きなカクテルを一杯、無料でオーダーできる。写真は泡盛とコーヒーのカクテル。泡盛の奥深いクリーミィさを濃い目のコーヒーのほろ苦さが引き締める。

まじむの実家でも並んでいた沖縄の具材を使った家庭料理は、先代から今も心身を力強く支え続ける

映画「風のマジム」 の画像
©2025映画「風のマジム」 ©原田マハ/講談社

映画で感じた食の豊かさも大いに体感。まじむの実家では朝から食卓にいりちー、にんじんしりしり、じゅーしー……と様々な郷土料理が並んでいましたが、朝ごはんはエネルギッシュなヒロインの心身の源。「ザ・リッツ・カールトン沖縄」のダイニング「グスク」の朝食ブッフェには、沖縄ならではの具材を使った和洋メニューはもちろん、ローカル料理がずらり。基本のメニューからその場で握ってもらえるスパムおにぎり、目の前で焼かれるゴーヤーの入ったエッグベネディクト、新鮮なゴーヤー・シークァーサージュースなど、ここでしか味わえないものばかり。本土の何倍も燦々と輝く太陽の恵を朝からいただき、体の中からじわじわ浄化されていくよう。

にんじんしりしり、サーターアンダーギー、ゴーヤーチャンプルの画像
にんじんしりしり、サーターアンダーギー、ゴーヤーチャンプル……選ぶのに迷いそうな充実朝ごはん。
スパムおにぎりを作っている画像
目の前で握ってくれるスパムおにぎり。スパムと卵焼き以外の具材はいか、梅、たくあんなどをお好みで。
「沖縄エッグベネディクト」の画像
沖縄南城市のケージフリーの卵をシェフが実演調理絶妙のふわっとろ〜のタイミングが嬉しい。「沖縄エッグベネディクト」はゴーヤー、豆腐ようオランデーズソース、ポークからなるスペシャルメニュー。

パイナップルを食べて育ったアグー豚はほんのり甘くて優しい

「生物の宝庫」と呼ばれる沖縄。一年中、暖かく、雨の多い独特な気候が本土とは違った動植物を育てます。食物本来の旨みをダイニング「グスク」でのディナー「沖縄のブランド豚・アグー豚のしゃぶしゃぶのコース」で堪能。先付けはジーマミー豆腐、お造り三種は沖縄特有のミーバイ、マグロなど。意外にもマグロも美味しい沖縄。漁獲量が多く、鮮度が違います。メインはパイナップルを食べて育ったアグー豚。ロースの適度な柔らかさ、バラの優しい甘み。出汁を潜らせてそのままいただくシンプルさが野菜や肉の旨みを最大限に引き出します。鍋の〆には沖縄そばを。薬味のシークヮーサー胡椒の爽やかさ、赤唐辛子のピリ辛さはやみつきにご用心。黒糖とミントがあしらわれたアイスクリームのデザートまで、徹頭徹尾、沖縄の底力には圧倒されっぱなしでした。

アグー豚の画像
アグー豚の歯応え、香り、喉越しはえもいわれぬ美味しさ。
左上/お作り3種盛り合わせ・ジーマミー豆腐 右上/しゃぶ野菜・沖縄県産あぐー豚のバラとロース 左下/沖縄そば 右下/甘味 の画像
左上/お作り3種盛り合わせ・ジーマミー豆腐 右上/しゃぶ野菜・沖縄県産あぐー豚のバラとロース 左下/沖縄そば 右下/甘味
ダイニング「グスク」の画像
水面が清々しい御庭(うなー)を望むダイニング「グスク」。ディナーは、琉球の伝統楽器三線(さんしん)の美しい生演奏を聴きながら頂ける。
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その土地の食材へのリスペクトと感謝が湧き上がる!絶妙のタイミングで最高の状態を味わう

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