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2025年で開業110周年の『東京ステーションホテル』。ホテルが位置する東京駅丸の内駅舎は、工部大学校(現・東京大学工学部)でイギリス人の建築家ジョサイア・コンドル氏に師事し、卒業後、官費でロンドン大学に留学した辰野金吾氏が設計。“近代建築の父”と評される辰野氏の荘厳なデザインは、国内外の多くの賓客から愛されてきた。2012年にフルリノベーションを行った際には、内装をイギリスのデザインファーム、リッチモンドインターナショナルが手掛けるなど、イギリスとの縁が深いホテルだ。開業110周年を記念し、創業150周年のイギリスの『リバティ』とコラボレーション。『リバティ』のファブリックに彩られた“リバティルーム”が誕生した。
1915年に東京駅丸の内駅舎の中に開業した『東京ステーションホテル』。大正・昭和・平成と人々を見守り続けてきたホテルは、東京で現存するホテルとして2番目の歴史をほこっている。川端康成氏や松本清張氏など名立たる文豪が逗留し、名作の舞台や、インスピレーションの源にもなってきた。2003年に駅舎が国指定重要文化財となり、『東京ステーションホテル』は「重要文化財の中に宿泊できるホテル」に。現在、東京駅を利用するのは1日に40万人以上。人々の数だけ、ストーリーが生まれる場所に佇むホテルなのだ。開業110周年の記念企画では、ホテルとも縁の深いイギリスのブランド『リバティ』とのコラボレーションを行い、お客様のストーリーを彩る企画を実施している。
『リバティ』は、1875年に、アーサー・ラセンビィ・リバティ氏によってロンドンで創業した百貨店。冒険好きだったアーサー氏が世界中から集めた装飾品は瞬く間に評判となり、オスカー・ワイルド氏など芸術家たちに愛された。パリ万博で日本の浮世絵や着物に魅了されていたアーサー氏は、1889年には、夫人を伴って日本に3か月間滞在したという。現在も、世界中からの観光客で賑わうロンドンのリバティ百貨店『チューダーストア』は、イギリスの第2種指定建造物に指定されている。
『東京ステーションホテル』と『リバティ』の歴史が織りなすストーリーが共鳴し、誕生したのが“リバティ―ルーム”。部屋全体で『リバティ』の世界を表現するのは、日本のホテルでは初めての試み。リバティの英国デザインチームによって手掛けられた。ファブリックはすべて、このコンセプトルームのためにイギリスから取り寄せ、特別に設えられたもの。『東京ステーションホテル』らしさを残しつつ、壁紙、カーテン、ソファ、クッション、ベッドスローやその裏地まで『リバティ』が新たな息吹をもたらしている。
『リバティ』の世界観にたっぷり浸れる“リバティ―ルーム”はHERA(ヘラ)と JADE(ジェイド)の2部屋。それぞれにカラースキームが異なり、『リバティ』の多彩な表情に触れられる。
HERA(ヘラ)というファブリックから名付けられた、キングタイプの客室。ヘラは、孔雀をアイコンとするギリシャ神話の女神の名にちなんだパターンで、約130年にわたりリバティ・ファブリックスのデザインを彩ってきた。ヘラのパターンを、ベッドスローやアームチェアに色や素材違いであしらい、表情豊かながら統一感のある空間に。
カラースキームは、ピューターとオイントメント。ピューターとは、グレイッシュで、アイスグレーのような光沢感のこと。3mと高さのあるカーテンも、どこか透明感のある印象だ。オイントメントとは、黄味がかっているクリーム色を指し、このカラースキームに導かれたひとつひとつのアイテムが美しく調和している。
パステルトーンでありながら、シックな壁紙は、日本語の花が由来のHana(ハナ)というパターン。流水線や曲線は、創業者のリバティ自身が、万博で出会った浮世絵からインスピレーションを受けたもの。敷き詰められた花模様が主流のヨーロッパにおいて、この余白が、日本文化を象徴しているのだとか。
翡翠を意味するJADE(ジェイド)から名付けられた客室。青みがかった緑でエキゾチックに部屋全体をまとめあげ、ゴージャスで気品のある印象。カラースキームはリケンとジェイドで、差し色のリケンはベッド上のクッションや、ベッドスローの柄に、黄味がさりげなくコーディネートされている。カーテンと壁紙は、旧約聖書に登場する“生命の樹”をモチーフにしており、花や植物を大胆に表現。カーテンを開けると、駅前広場と、皇居へと真っすぐ延びた行幸通りが目の前に広がり、ここからしか見れない景色を堪能できる。
ヴィンテージの日本の帯やアンティークの着物の裏地にインスパイアされたクッションのパターンは、その名もObi Check(オビ チェック)。大きな花や植物が表現されたカーテンと壁紙に馴染んでおり、まるで、花柄の着物と格子柄の帯のコーディネートのようだ。
『東京ステーションホテル』オリジナルトートバッグ付きのプランや、インルームアフタヌーンティー付きのプランも。
トートバッグは、ヘラのベッドクッション、ジェイドのベッドスローと、同じパターンで色違いのファブリックを使用。A4サイズがすっきり収まり、内ポケット付きで実用性も抜群だ。宿泊の思い出が、日常を彩ってくれるだろう。
インルームアフタヌーンティー付きのプランでは、ヘラとジェイド、それぞれの客室に合わせたプレイスマットやメニューが用意されており、“リバティルーム”の世界観に没入できる。ホテル内は電車の音は全く気にならず、東京駅の駅舎の中にいることをすっかり忘れてしまう。
ホテル内にある、『バー&カフェ カメリア』では、ヘラとジェイド、2つの客室をイメージしたカクテルを10月17日まで提供している。客室の世界観をそのままグラスに閉じ込めたようなカクテルはフォトジェニックで、お酒に詳しくない女性にも喜んでもらえるだろう。
ヘラは、ウォッカをベースにしたコスモポリタンのツイストカクテル。ローズレッドティーの香りづけをしたウォッカに、バラが香るエスプーマをのせており、香り立ちが華やかだ。飲みすすめると、五城目ラズベリーのピューレとバラのシロップが溶けだし、多層感のある味わいが、ヘラの客室を連想させる。
ジェイドは、ラムをベースにしたモヒートのツイストカクテルで、トロピカルフルーツリキュールとハーブリキュールを合わせ爽やかに仕上げた。青みがかった緑と、五城目フレッシュラズベリーとのコントラストで、ジェイドのエキゾチックな内装を表現している。
どちらのカクテルにも、秋田県の五城目(ごじょうめ)町のラズベリーが添えられている。旬のラズベリーの芳醇なフレーバーが、贅沢な気分にしてくれる。
ノンアルコールにも対応してくれるのも嬉しいポイント。昼間は日の光も入る『バー&カフェ カメリア』は、女性同士でも入りやすい。宿泊客以外も利用できるので、リバティカクテルを飲みながら、“リバティルーム”の宿泊プランを練るのも良いだろう。
『東京ステーションホテル』開業110周年を記念して誕生した、日本初の“リバティルーム”。朝食付きペア宿泊券を1名様に抽選でプレゼントいたします。
※有効期間:2025年11月1日~2026年3月31日。除外日あり。予約状況に応じて、ヘラかジェイド、どちらかのお部屋になります。
■応募締め切り:2025年10月17日(金)23:59まで
ご応募いただくには小学館IDへのログインが必要です。是非、小学館IDへ会員登録(無料)の上、ご応募ください。
東京ステーションホテル
03-5220-1111
https://www.tokyostationhotel.jp/
バー&カフェカメリア
営業時間:ランチ 11:30~16:00(15:00L.O.) ディナー 17:00~23:00(22:30L.O.)
03-5220-1951(ご予約受付専用)
AUTHOR
慶應義塾大学を卒業後、ラグジュアリーブランドに総合職として入社。『東京カレンダーWEB』にてライター・デビュー。エッセイスト&オーナーバーマンの島地勝彦氏に師事し、ウイスキーに魅了され、蒸留所の立ち上げに参画。ウイスキープロフェッショナルを保有し、酒類コンペティションの審査員も務める。公社)日本観光振興協会 日本酒蔵ツーリズム推進協議会 会員。
STAFF
Writer: Arisa Magoshi
Editor: Atsuyuki Kamiyama
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