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スイス・ジュネーブで開催された高級時計見本市ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ(W&WG)。そのW&WGを中心にブランド独自の展示会や、トレンドを感じさせるような新作時計が発表される。もう一方で見逃せないのは一般的にはなかなか出合えない新しい技術や機構を搭載した時計。ウォッチメーカーの技術力を集積した複雑機構搭載モデルの話題作をご紹介しよう。
腕に覚えのあるウォッチメーカーは、持てる技術を結集して、時刻表示だけではない、複雑な機構を搭載したウォッチを作り上げる。一般的な時計店では、なかなかお目にかかることのない貴重なものだ。ジュネーブで開催されたW&WGは商業的な展示会であると同時に、新しい技術や機構の発表の場でもあるので、人類の叡智が詰まったとてつもない超絶複雑機構に出合うことがある。重力の影響を軽減する機構だったり、天体の動きを再現する機構だったりと、見るだけで心が奪われる逸品。ここではそのハイライトをご紹介しよう。精緻なメカニズムを見れば、時計の奥深さと愉悦を改めて知ることができるはずだ。
パリ郊外の屋外ダンスカフェを舞台に、正午と真夜中になると、中央のホワイトゴールド製レリーフの男女が互いに引き寄せ合ってキスをするという情景を、機械式で動くオートマタという技法で表現。この動作は8時位置のプッシュボタンで任意で動かすこともできる。文字盤は5層からなり、グリザイユエナメル技法でその情景を表している。上部にダブルレトログラードによる時刻表示を備える。
創業270周年を記念した超絶複雑ウォッチは、41の機能を45mmの腕時計に収めた博物館クラス。永久カレンダーといった複雑系ではお馴染みの機構から、モデル名のソラリア(太陽)が示すように太陽の位置による天体現象や天体の時間追跡の機構など、天文に関する複雑機構が満載。
1分間に1回転する横軸と16秒で360度回転する縦軸をケージに収めて旋回させ、重力の影響をより分散させるトゥールビヨンの進化形。心臓部のひげゼンマイは半球状が特徴的。文字盤はブルーラッカーに幾何学模様を施し、裏面はオープンワークとなっていて第2時間帯表示を備える。
ケース内部のゴールドカラーのバルク金属ガラスが緩衝材となり、外部からの1万Gを超える衝撃にも耐えられるという特許技術を採用。保護されるムーブメントには繊細さが要求される複雑機構のトゥールビヨンを搭載。ケースにはチタンとセラミックの長所を組み合わせたIWC独自のセラタニウムを採用する。
初出:2025年6月28日発行『AdvancedTime』27号。掲載内容は原則的に初出時のものです。
STAFF
Writer: Katsumi Takahashi
Editor: Atsuyuki Kamiyama
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