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「琉球養生」プログラムには、朝食3回、昼食1回、夕食1回が組み込まれているが、食事が自由な時もある。事前にコンシェルジュと相談し、初日の夜に、「琉球シチリアーナ」のコースディナーを予約しておいた。
夕刻は、パブリックスペースにて琉球音楽の演奏のおもてなしがある。三線と歌声に耳を傾け、沖縄の雰囲気に浸ってからダイニングへと向かう。
イタリア・シチリア島は、本土にはない独特の文化がある点、また、海に囲まれた温暖な気候で、魚介に恵まれ柑橘類を食生活に活用するなど、沖縄と共通することが多いという。国は異なり、遠く離れてはいても、類似性のある土地それぞれの料理の技法を組み合わせ、沖縄の食材を使って新たな魅力を引き出したのが「琉球シチリアーナ」だ。
秋冬のスペシャルコース「琉球シチリアーナ~Bellezza~」は、美(Bellezza/ベレッツァ)に着目した、全9品のディナーコース。シチリアのほかイタリアを中心に、料理に合わせてセレクトされる、「ワインペアリング(¥9,680~)」とともに味わった。
「豚肉のロートロ 発酵コンディメント」。泡盛造りの副産物である「琉球もろみ粕」を飼料に加えて育つ豚の肉で、旬の野菜を巻いたもの。もろみ粕に含まれる黒麹菌は、600年以上前から受け継がれる沖縄由来の菌株。疲労回復などが期待できるクエン酸を豊富に含む。
添えられた「発酵コンディメント」は、沖縄特有の発酵食品である「スクガラス」や「豆腐よう」などをアレンジしたもの。ロートロに付けて味変を楽しみながら、発酵パワーを体内へ取り入れる。
プレートやグラスは沖縄や地元に縁のある作家のものも使われ、食事をしながら沖縄の文化に浸ることができる。
そして、夜はスパトリートメントへ。「琉球養生」は初日から3日間に渡り、スパでの「スパトリートメント」(1日目と3日目)と1回の「鍼灸指圧」(2日目)が付くのも特徴的だ。初日は、穏やかな波のリズムで行うトリートメントと呼吸の波を合わせ、波の心地よさを体感した。
翌朝は、自由参加の「朝の鍛錬深呼吸」からスタート。道場でスタッフと一緒に深呼吸やストレッチを行うと、体が次第に目覚めていくのがわかる。
2日目のテーマは「心身の開放」。道場で、沖縄発祥の武術である琉球空手の稽古から始まる。呼吸、姿勢、意識に焦点を当て、型の動きを繰り返す自己鍛錬で緊張を高める。
空手の稽古の前には客室に届けられる「薬膳小鍋朝食」を。アヒル肉と島人参やハンダマといった島野菜の小鍋に月桃や朝鮮人参などのエキスを加えて食べる。アーサーおにぎりなどでしっかりエナジーチャージし、鍛錬に備える。
空手の鍛錬の後には、軽くおやつを補給し、150分の鍼灸指圧で心身をゆっくりとほぐす。鍼灸と指圧、軽いストレッチなども組み込まれ、いつの間にか、うとうと……。リラックスの境地へと導かれていた。
夕食は客室にて。テラスから美しい夕陽を眺めながら「薬膳御膳」をいただく。スタッフが料理を準備している間に、すり鉢でフーチバー(ヨモギ)や島こしょうなどのハーブやスパイスをペースト状に。太白ごま油を加えてオリジナルの薬膳オイルを作るのも癒しのひと時。メインの魚のマース煮にかけて味わった。
2日目の夜は、寝酒の泡盛を嗜み、心身ともに安らいで眠りについた。
3日目午前中のプログラムは「琉球舞踊」。講師による琉球舞踊の解説に続き、舞踊を見学。音楽と舞踊のリズムに浸る。続いては、稽古着を身にまとい、講師と一緒に動く。すり足、手指での気持ちの表現など、なかなか容易ではない。あっという間に、120分が過ぎた。
稽古の後は、客室でおかゆスタイルの「たまごジューシー」の昼食。午後は、琉球舞踊のリズムを取り入れたオイルトリートメントで疲れを癒す。
夜は自由参加の「夜の調律深呼吸」に参加して仕上げ。こちらも、毎夜開催されている宿泊者向けのプログラムだ。
3泊4日のプログラムを体験することで、無理なく緊張と弛緩を体感し、自分の身体や生活のリズムを見つめなおすいいきっかけになったように感じた。沖縄の歴史や風習に触れることができるのも楽しかった。
「琉球養生」のプログラムは1年を通じて展開されているので、季節を変えて利用するのもいいだろう。また、各施設が独創的なテーマで圧倒的な非日常を提供する「星のや」は、ホテルごとに異なる「養生」プランがある。ほかの土地ならではの体験をするのも楽しそうだ。
期間:通年
料金:¥180,000(3泊4日)
定員:1日1組(2名まで)
※宿泊料(1泊1室¥136,000~)別。
■締め切り:2024年1月14日(日)23:59まで
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STAFF
Editor/Photos: Atsuyuki Kamiyama
Writer: Fukuko Hamada
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