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新型コロナウイルスのパンデミックがようやく落ち着きを見せ、旅へのモチベーションはかつてないほどに高まっている。その一方で昨今の経済情勢下で旅行にまつわるコストも上がり、さらにフライト時間や、フライトにまつわる手続きの煩雑さなどを想像して、海外への旅に二の足を踏んでいる人も多いかもしれない。長い自粛生活で、スマートなパッキングの方法をすっかり忘れてしまった、という声も少なくない。
そんな状況で、より価値のある空の旅を実現するものとして注目なのが、いわゆるプライベートジェットによる旅。プライベートジェットというと、ビリオネアの富の一部か、または多忙を極める経営陣の移動ツール、という印象だが、空の旅の先進国であるアメリカではよりスマートに、プライベートジェットを使う傾向が強まっている。そしてその動きは、日本でも加速している。
ANAグループのメンバーである「ANAビジネスジェット」は、チャーター(貸切利用)でのプライベートジェットの手配を行っている。同社が強調するのは、プライベートジェットがもたらす“時間価値”の最大化。それは旅全体を時間で捉えたとして、移動や移動準備の時間を、旅そのものの価値を減じないものにする、むしろプラスにするということ。自由なフライトスケジュールやデスティネーションの設定、速やかな出入国や乗降機、手荷物の取り扱いなどが実現する。そして何より、機内は自分たちだけのプライベートな空間として、同乗者と会話や食事を楽しみながら、子どもや年配者も一緒になって、さらにはペットなども交えてリラックスした状態で過ごすことができる。それはファーストクラスなどが提供するサービスとも一線を画する、豊かさや余裕を感じる旅の時間となるに違いない。
写真の大型機「ガルフストリームG650」のほか、ボンバルディアやホンダジェットなど目的や用途に応じて機体を選択し、運用している。
とかく座席に固定されがちな旅客機での旅。プライベートジェットならばこのようなソファースペースでリラックスして過ごせる。
フライト中に飲食を楽しむための、各種機能も充実している。機内ではキャビンアテンダントがサービスを行う。
STAFF
Photos: Getty Images,Aflo
Writer: Yukihiro Sugawara
Illustrator: Hiromi Fujita
Editor: Atsuyuki Kamiyama
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