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ウッディなノートから漂う神秘に濃厚な甘さが実らせる官能…。アイコニックな香りが描き出す、冬のハーモニーが男女を問わず、アドバンスト世代を魅了する。
冬になると、どこか温もりのある香りを身にまといたくなるのはなぜだろう。ある空間や時を思い出す、懐かしき香り、プルースト効果ともいわれるこの現象は、五感の中でも嗅覚だけがもつ、不思議な力である。目に見えなくとも、強烈に刻まれる香りの記憶。そしてこの冬は、その香りが思い出の主人公になりそうだ。
“トム フォード ビューティ”が演出するフレグランスには、他の追随を許さない、ワンオブアカインドな魅力が潜んでいる。モードでシック、ラグジュアリーでありながらスタイリッシュ。その真髄たるプライベートブレンドの中でも、スモーキーな香調から伝わるミステリアスさは、この冬、ぜひ手に入れたくなるほど魅惑的だ。
『タバコ・バニラ オード パルファム スプレィ』
タバコ リーフに包まれた、温かみのあるダークな香調。スーツが似合う、大人の男性の官能的なムードにも似て、密かに漂う甘さとスパイシーさに心が奪われる。
『ミルラ ミステール オード パルファム スプレィ』
ミルラが放つスモーキーさは、神秘的な安らぎの香り。豊潤でミルキーなウッドにジャスミンやバニラ、レザーが重なり、シルクのような洗練を演出する。
『チェリー スモーク オード パルファム スプレィ 』
残り火でいぶされたダークチェリーのように、濃厚で成熟したフレーバーにウッドが混じり合い、ダークな一面を引き出す。
ミルラ精油やタバコ リーフ、サンダルウッドが漂わせる、豊潤でモダンな神秘性、バニラやココア、ダークチェリーが放つ、濃厚でリッチな甘さ──。ミステリアスさと官能とが絡み合い、『ハーメルンの笛吹き男』を思わせる、神秘的な危うさをも感じさせる。笛吹き男の奏でる調べのように“トム フォード ビューティ”が生み出す、スモーキーフレグランスには、まさに心を惑わされ、官能と神秘の世界へと、連れ去られてしまいそうだ。
●掲載商品の価格はすべて、税込み価格です
初出:2023年12月9日発行『AdvancedTime』20号。掲載内容は原則的に初出時のものです。
STAFF
Photo: Mai Tanaka
Editor: Haneul Seo
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