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ハロウスクールの450年の伝統について、自身もハロウスクール出身の“ハロヴィアン”で、2人のご子息もハロウスクールに通っていたというイートン理事長は次のように語る。「自分が経験したハロウスクールの伝統行事を子供たちも体験している姿を見ると、感慨深いですね。系列校の卒業生に会っても、4つの価値観・勇気、名誉、謙虚、友情が軸にあり、多くの言葉を交わさなくても分かり合うことができていると感じます。」そして、「ハロウ安比校に関しては、自然豊かな環境でのフルボーディングということもあり、物事に柔軟に対応していく力が培われるでしょう」と期待を寄せた。
トン校長は「子供たちが自分自身のアイデンティティを確立し、自分を取り巻く広い世界を知り、そこに羽ばたいていくサポートをしたいと思っています。ハロウ安比校は、27か国から約310名の生徒が集り、学校が小さな世界になっています。様々な考え方に触れることで好奇心を刺激し、アイデンティティの確立と、広い世界を知ることができていると感じています。また、学校は、八幡平市のコミュニティにも根付いているので、日本の文化に触れる機会も多いです。
ハロウスクールの系列校でも珍しい、自然豊かな環境なので、普段の授業で身体を動かす機会が多く、心身共に健やかに成長できます。また、世界に羽ばたいていった際には、世界中の優秀な人たちのなかで、自分ならではの強み・個性を表現する必要があります。ハロウ安比校のユニークな環境で過ごす日々は、きっと、子供たちに特別な経験をもたらし、一生を支える自分だけのマイストーリーをも作りだすでしょう」
ハロウスクールの価値観を、自然豊かな環境で体得できるハロウ安比校の生徒に期待することとして、「ハロウスクールの4つの価値観・勇気、名誉、謙虚、友情を体現し、社会に貢献する人物になって欲しいです。ハロウスクールのリーダー像は、人の先頭に立つのではなく、社会に貢献する人物です」とイートン理事。
トン校長は「人間が生きている日数は平均寿命を満たした場合約3万日といわれていますが、フルボーディングで学ぶ日数は1,300日といわれています。1,300日かけて、一緒に山登りしている感覚ですね。登頂したからこそ見ることができる景色を、子供達には味わって欲しいです。教師のサポートだけではなく、友人の存在も大きな力になるでしょう」
2022年8月に『ハロウ安比校』が開校したのを皮切りに、2023年8月には東京都の小平市に『マルバーン カレッジ 東京』が、2023年9月には千葉県柏市に“ザ・ナイン”の1校としても知られている『ラグビー スクール ジャパン』が開校し、英国式教育に注目が集まっている昨今。カリキュラムは、『マルバーン カレッジ 東京』は国際バカロレア(IB)を、『ラグビー スクール ジャパン』はケンブリッジ大学傘下の教育機関が提供している国際資格Aレベルを採用。ハロウ安比校は、Aレベルを採用している。
トン校長は「日本国内で、教育の選択肢が増えるのが良いことだと考えています。英国の教育は知識をしっかりと修得することに重きをおいていて、それは日本の教育にも通じるところがあります。加えて、知識をどう活用していくか。実社会の問題解決に活用していけるところまで伸ばしてあげるのが重要です。Aレベルは国際的に認められた資格で、イギリスの大学だけでなく世界中の大学でも認められています。子供たちの進学先を世界に広げてあげられるのです。
高校2年生から自分の得意な科目3つないしは4つにフォーカスします。アメリカの大学1年生に匹敵するレベルまで、深く学習をします。言語の壁がある中で、自分の強みにフォーカスすることで、語学力を高めながら、専門分野を学べるカリキュラムになっています」
学業では自分の強みにフォーカスし、フルボーディングでの全人教育により、総合的に成長できるのがハロウ安比校の特徴だという。
また、トン校長は日本に英国式の学校が増えていることについて、「英国の教育を受けたいというご要望と、日本の文化を学びたいというご要望が世界各国から寄せられ、ハロウ安比校は、それを実現している数少ない学校です。開校時は、12か国だった生徒の出身国も、今は27か国まで増えました。多様化が早く進み、生徒が多様な価値観に触れられるようになったのは、嬉しいことですね」
イートン理事長は、「ハロウ安比校が3年目をむかえ、ハロウスクールの教育がしっかりと提供できていることが分かり、今後は、東京での展開も考えています」と、意欲をのぞかせた。
全て英語で行われた会見。特に、日本に到着したばかりというイートン理事長とも、すぐに打ち解けて会話するナナツさんの姿が印象的だった。これは、ハロウスクールの4つの価値観・勇気、名誉、謙虚、友情を共有しているからこそできるコミュニケーションであろう。また、トン校長とナナツさんの様子からは、フルボーディングの生活の中で、トン校長が生徒と丁寧なコミュニケーションを取れていることが感じ取れた。
日本に増えてきた英国式教育を提供するインターナショナルスクール。Aレベルか国際バカロレア(IB)か、フルボーディングなのか通学制なのか……子供の個性にあった学校に出会い、学びを通じて人生の可能性が広がるのを、願ってやまない。
AUTHOR
慶應義塾大学を卒業後、ラグジュアリーブランドに総合職として入社。『東京カレンダーWEB』にてライター・デビュー。エッセイスト&オーナーバーマンの島地勝彦氏に師事し、ウイスキーに魅了され、蒸留所の立ち上げに参画。ウイスキープロフェッショナルを保有し、酒類コンペティションの審査員も務める。公社)日本観光振興協会 日本酒蔵ツーリズム推進協議会 会員。
STAFF
Writer: Arisa Magoshi
Editor: Atsuyuki Kamiyama
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