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2024年はスコッチウイスキーにとってメモリアルイヤーだった。1700年代、スコットランドでは、重税から逃れるためにライセンスを持たない蒸溜所が増加していた。ウイスキーの密造が100年以上続く中、1824年に新酒税法のライセンスを取得する蒸溜所が登場。マッカラン蒸溜所もその1つで、2024年は創業200周年にあたる。世界各国で開催されている、創業200周年を記念したエキシビジョンが、11月に日本でも開催された。即完売となった、『ザ・マッカラン』ブランドアンバサダーGaku氏によるプレステージセミナーのレポートと共に、お届けする。
まずは、5人のパイオニアが紡いだ『ザ・マッカラン』200年の歴史から。特別プログラムの 『The Heart of The Spirit』Immersive Experienceでは、3Dプロジェクションで5人のパイオニアが紹介され、200年の時空の旅にいざなわれた。
創業者のアレクサンダー・リード氏は、1824年に新酒税法のライセンスを取得。量より質を重視したウイスキー造りに取り組み、小さなポットスチル(蒸溜器)を採用した。ポットスチルが小さいことで、蒸溜の際、蒸気と銅の接触面積が増え、豊かな味わいのスピリッツが生まれるのだ。スペイサイド最小というポットスチルは、アレクサンダー氏が採用した形状が、200年受け継がれている。
1892年から2代目として蒸溜所を引き継いだロデリック・ケンプ氏は、シェリー樽での熟成を試みた。元々、ワイン商をしていたロデリック氏。シェリー樽での熟成で生まれるフレーバーに魅了され、その可能性を追求したという。
ロデリック氏の娘、ジャネット・ハービンソン氏は、『ザ・マッカラン』の厳しい時代を支えぬいた。第一次世界大戦中の1918年、夫を亡くし、蒸溜所を引き継いだジャネット氏。戦禍の影響で経営はとても苦しく、所有権を売却する話も出ていたが、ウイスキーを次の世代に繋ぐという信念を貫いた。日々の食糧にも事欠くなか、蒸溜所の灯と従業員の雇用を守り続けたのである。
1973年に経営を引き継いだピーター・シアック氏も、2代目ロデリック氏の遺志を継いだ一人だ。シェリー樽の安定的な供給を実現し、『ザ・マッカラン』を躍進させる。
ピーター氏亡き後、1980年に引き継いだのは、弟のアラン・シアック氏。元々、脚本家として活躍しており、ハリウッドの映画に『ザ・マッカラン』を登場させたのである。『ザ・マッカラン』は銀幕で愛され、世界中に広まっていった。
2023年には、サザビーズのオークションで、ジャネット氏の時代に蒸溜された『ザ・マッカラン 1926』が、218万7,500ポンド(当時の為替レートで約4億円)という、酒類の最高金額で落札された。200年も前からあるから素晴らしいのではなく、200年の歴史の中で、革新的な挑戦をし、困難を乗り越えて紡がれてきたウイスキーだからこそ、人々は、『ザ・マッカラン』に魅かれるのだろう。
『ザ・マッカラン』のブランドアンバサダーのGaku氏によるプレステージセミナーは、世界的にも希少なボトル『ザ・マッカラン エム ブラック』も飲めるとあって、30,000円という価格ながら、予約開始日に完売した。
セミナーの冒頭には、イングランドのボーディングスクール育ちのGaku氏から、『ザ・マッカラン』の発音のデモンストレーションが。ゆったりとした語り口と優雅な身のこなし、チャーミングなキャラクターから醸成される“Gakuワールド”に引き込まれていった。
早速、テイスティング。『ザ・マッカラン シェリーオーク 18年』と『ザ・マッカラン シェリーオーク 25年』を飲み比べ、フレーバーやテクスチャーの違いを愉しんでいると、「シェリーオークシリーズはひとりの人間が歳を重ね成長していくかのように、深みが増していますね。骨格は同じなので、シェリーオークシリーズに共通する芳醇なおいしさが感じられると思います」とGaku氏。「ダブルカスクシリーズは、お父さんがスペイン人、お母さんがアメリカ人、そこに生まれた12、15、18、30歳の4兄弟といったイメージです。それぞれ、個性が違います」という例えに、『ザ・マッカラン』通の参加者たちも納得の表情を浮かべていた。
AUTHOR
慶應義塾大学を卒業後、アパレルのラグジュアリーブランドに総合職として入社。『東京カレンダーweb』にてライター・デビュー。エッセイスト&オーナーバーマンの島地勝彦氏に師事し、ウイスキーに魅了される。蒸留所の立ち上げに参画した経験と、ウイスキープロフェッショナルの資格を活かし、業界専門誌などに執筆する他、日本で唯一の蒸留酒の品評会・東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)の審査員も務める。
STAFF
Writer: Arisa Magoshi
Editor: Atsuyuki Kamiyama
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