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昨年、創業から120年を迎えたハーレーダビッドソン。アメリカを代表すると同時に世界最高峰のオートバイのプレミアムブランドであり、車にしか乗らないという人に尋ねたとしても「もちろん知っている」と言わしめるほどの存在だ。では、そのイメージとは……。多くの場合が「アメリカンスタイルのビッグバイク」と答えるかもしれないが、最新のライアップにはブランドイメージを牽引してきた「CVO」のような大型モデルだけでなく、中型免許で乗れる「X350」と言った軽快なスポーツモデルまで、数多くの個性が揃っている。ビギナーからベテランまでどっぷりと浸かれる「ハーレーワールド」とはいったいどんな幸せを味わえるのだろうか?
アメリカのオハイオ州にあるメアリーズビル市の郊外を、取材の合間を見てランチに向かうため、車でのんびり走っていた。家の軒先でレモネードを売っている子供たちの微笑ましい姿を見ながら「いかにもアメリカの夏らしい風景だなぁ」などと思いつつ、目的のステーキハウスの広い駐車場に車を滑り込ませた。
そこにはちょっと気になると言うか、あまりお近づきになりたくない先客がいた。ほとんどの人が素肌に真っ黒な革ジャンを羽織っただけの、むくつけき男たちが20人ほどたむろし、その中心に置かれていたのはハーレーダビッドソンのビッグバイク。ノーマルもあればカスタムもあり、中には星条旗や真っ黒なフラッグ(クラブのフラッグか……)を車体サイドに立てた車両なども見受けられる。
コーディネーター氏によれば、休日に限らず、どこでも目にする、あり触れた光景らしい。当然、彼らを怖がる必要もなく、気のいいライダーたちだが、食事を終えて愛車に跨がり、次々と駐車場から出て行く姿を見て、どこかホッとした気持ちで見送っていた。
そんな彼らにとってハーレーダビッドソンは、アメリカ人としてのプライドを支える重要な存在である事は間違いない。そして、その頂点にあり、憧れの対象となっているのは、メーカーが最上級グレードと位置づける「CVO(カスタム・ヴィークル・オペレーション)」。
CVOは、こだわり抜いた素材、ペイントや組み立てなど多くの部分で手作業による手間暇かけた製造工程を見ただけでも“高級”であることが分かる。効率化が最優先される時代に、時間をかけることはもっとも贅沢な行為である上に、生産台数を限定するという、まさに珠玉の存在だ。
今回取り上げる「CVOロードグライドST」を見ても、ハーレーダビッドソンの憧れを象徴する1台であることは明確。圧倒的な存在感を誇示するのは彫刻的なシルエットの「シャーク・ノーズフェアリング」。それと完全一体型のLED照明、デザインを一新したフロントガラスと相まって、近未来的な印象を生み出している。当然ながら流体力学を用いた設計によって空力効率を向上させ、最適な空力性能とライダーの快適性を実現している。そのノーズフェアリングの内側には200Wの新型オーディオアンプを始めとした充実のオーディオシステムなど、快適装備がまさに満載と充実している。
「ミルウォーキーエイト121」と呼ばれる1,977ccのV型エンジンは、専用チューニングを施されてハーレー史上最高の126馬力と193N・mというパフォーマンスを実現。その強烈な加速感、トルク感はライダーに圧倒的な安心感とゆとりを与えてくれる。
一方で加速やブレーキなどのあらゆる性能を向上させるために軽量化を徹底。さらにフルアジャスタブル(SHOWA製)のフロントサスペンションとリアサスペンションといった高性能サスペンション装備して、ライダーがセットアップを任意で調整して、パフォーマンスと快適性を最適化できるようにした。
細部を見れば見るほど贅沢な作り込み、そしてその堂々たる佇まいはまさにオートバイのロールス……、いやアメリカ人のプライドを損ねないようにするならば「2輪界のキャデラック」と呼ぶにふさわしい存在だ。
当然ながら車両重量は380kgと、充実装備にふさわしい重さがある。細々とした日本の交通状況で使うには、少々覚悟がいる重さではある。だが、ひとたび走り出せば、その安定感は極上そのもの。とくに高速道路で経験する“路上の王者”ならではの走りを、存分に楽しむことができるパフォーマンスを備えている。
ハーレーダビッドソンCVO ROAD GLIDE ST | |
価格 | 5,442,800円~(税込み) |
ボディサイズ(mm) | 全長×全幅×全高:2,410×未公表×未公表 |
シート高 | 720mm |
ホイールベース | 1,625mm |
車重 | 380kg |
駆動方式 | チェーン駆動 |
トランスミッション | 6速MT |
エンジン | 水冷V型2気筒OHV 1,977cc |
最高出力 | 94kW(126ps)/5,020rpm |
最大トルク | 193Nm(19.7kgf・m)/3,750rpm |
燃費 | 6L/100km(約16.7km/L) |
AUTHOR
男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。著書「クルマ界歴史の証人」(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。
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