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アベラワー蒸留所が生み出したシングルモルトウイスキーの新たな“完璧”

シングルモルトスコッチウイスキー「アベラワー」より、世界的に権威のある酒類品評会「International Spirits Challenge 2021」でゴールドメダルを受賞した、ニュースピリッツ『アベラワーアブーナアルバ』が発売された。日本では、「アベラワー12年ダブル・カスクマチュアード」、「アベラワー16年ダブル・カスクマチュアード」、「アベラワー18年ダブル・シェリーカスクフィニッシュ」、「アベラワーアブーナ」に続く、ドラマチックなウイスキーとの出会いとなる。

LIFESTYLE Aug 23,2023

世界中に約120あるといわれるウイスキー生産国の中で、スコットランドでしか造ることができないのが、「スコッチウイスキー」だ。

スコットランドでは、スコッチウイスキーを製造する地域は大きく８エリアに分かれ、それぞれが独自の原材料や製法などで、個性豊かな味わいに仕上げている。

『アベラワーアブーナアルバ』を製造するアベラワー蒸留所は、スコッチウイスキーの聖地と称される、スコットランド・スペイサイド地方の中心に位置し、1879年、ルアーバーン川とスペイ川が合流するこの地に、創業者であるジェームス・フレミングによって創設された。

「アベラワー」とはゲール語で“せせらぐ小川の川口”の意味。その清らかな水に恵まれたウイスキーづくりに理想的な環境で、140年以上にわたり、マッシング、発酵、蒸留、熟成までを熟練のクラフトマンが行い、良質なシングルモルトウイスキーを造り続けている。

アベラワー蒸留所で製造に使用される大麦は、蒸留所から15マイル以内の範囲で栽培され、大麦を水にひたして成長させ、糖度がピークに達したところで乾燥させたもの。

仕込み水には、極めて清らかな軟水が、ウイスキーのアロマティックなフレバーの個性を引き出す、蒸留所の近隣に湧き出る天然の湧き水を使用。蒸留には玉ねぎ型のポットスチル（蒸留器）を用いることで、フルーティーでバラエティに富んだミディアムボディのスピリッツが生まれる。

樽熟成には、スペインのシェリー樽とアメリカのバーボン樽を使って熟成させる“ダブルカスクマチュレーション”製法を採用。シェリー樽とバーボン樽それぞれで熟成したウイスキーをバランスよく合わせることにより、完璧なバランスを保つ複雑で豊かな風味が生み出されていく。

創業時のハンドメイド製法と熟成樽にこだわって造られた豊かな味わい

アベラワーアブーナアルバの画像 — ボトル・シェイプは、創業当時、アベラワー村の人々が蒸留所に薬瓶などを持参し、ウイスキーを樽から直接入れていたという逸話を元にデザインされた。

新登場の『アベラワーアブーナアルバ』は、熟成樽にフォーカスした「アブーナ」シリーズのクラフトマンシップあふれるシングルモルトスコッチウイスキー。「アブーナ」とはゲール語で“起源”を意味し、「アルバ」はゲール語で“スコットランド”、ラテン語で“ホワイトオーク”の2つの意味をもつ。

創業者であるジェームス・フレミングをはじめ、ウイスキー造りの先人たちの功績を称え、19世紀の創業当時と同じハンドメイド製法で造られ、「ファーストフィル」のアメリカンホワイトオーク樽のみで熟成。加水をせず樽出しそのままの度数でボトリングされ、冷却濾過をしないノン・チルフィルタリングにより、本来のフレバーをそのまま生かした極めてナチュラルなスタイルのウイスキーに仕上がっている。

長く甘い余韻の中にスパイシーな香りが際立つ

『アベラワーアブーナアルバ』の日本発売を記念して、テイスティングセッションが開催された。会場となった都内のバーには、2022年8月よりシーバス・ブラザーズ社スコッチウイスキーアンバサダーに就任したサイモン・ダーヴェニーザ氏が登場。その魅力を聞きながら『アベラワーアブーナアルバ』のグラスを傾けた。

アメリカンホワイトオーク樽のみで熟成されたこのシングルモルトは、黄金色のブライトなカラーが特徴。熟した赤いリンゴのアロマに、ハチミツ、バニラ、ほのかなシナモンの甘い香りが続くクリーミーでオイリーな質感。続いて、柑橘類の皮、ナッツ、シナモン、ドライアップルの風味が現れる。ニューメイクスピリッツの軽やかなフローラルノートが理想的なバランスで調和し、フィニッシュの長い甘い余韻の中に、胡椒の香りが際立つスパイシーさを感じられる。

大麦麦芽のみを原料とし、アベラワー蒸留所で造られた価値あるシングルモルトウイスキー。その愉しみは無限大である。