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4月1日からスイス・ジュネーブで開催されているウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ(W&WG)。高級時計ブランドが一堂に介する世界最大規模の腕時計の見本市だ。しかし、そこには参加せずに単独で発表会を行っているオーデマ ピゲやブライトリングも見逃せない。この2ブランドはW&WGに先立って新作ウォッチを発表。もともと人気ブランドなので注目度は高いが、今年のオーデマ ピゲは創業150周年という節目の年であることから期待値が高く、ブライトリングは次世代を担う3針用の基幹ムーブメントを発表したので、いっそう注目が集まった。話題をさらった2ブランドの新作ウォッチを見ていこう。

創業150周年を記念した、新型パーペチュアルカレンダー搭載モデルが3モデル
2025年に創業150周年を迎えたオーデマ ピゲ。その大きな節目にはどんな時計が発表されるのだろうかと注目が集まっていた。そこで登場したのが新型のパーペチュアルカレンダーモデルだった。オーデマ ピゲは1955年に世界で初めて閏年表示を採用のパーペチュアルカレンダーモデルを発表したこのジャンルのトップランナー。アニバーサリーにふさわしい時計といえるだろう。
パーペチュアルカレンダーとは、日付、曜日、月、月齢といったカレンダー表示を備え、平年の2月28日もうるう年の3月1日も自動的に判別してくれる複雑機構のこと。通常の機械式時計では、平年に手動で調整が必要であるが、そのわずらわしさもない実用的な時計だ。
うるう年を自動で調整してくれるのは便利だが、その反面、ゼンマイが切れて針がいったん止まってしまうと、カレンダーの調整がとても面倒であるという弱点があった。日付を合わすにはケースサイドのプッシュボタンを押してカレンダーを調整したり、ひらすら針を回さなければならない。それは時計を傷つけ、ムーブメントに大きな負担をかけてしまう行為でもあった。
そんな課題を解決したのが、オーデマ ピゲのこの新しいパーペチュアルカレンダー機構だ。今回開発されたパーペチュアルカレンダー、キャリバー7138は外部に調整用のプッシャーを持たずリューズひとつでカレンダー機構が個別で調整できてしまう優れもの。IWCのパーペチュアルカレンダーモデルもリューズで調整できるが、カレンダー表示が連動しているため止まっていた日数分だけ針を回す必要があり、進めすぎてしまうと進んだ日まで待つかメンテナンスに出さなければいけなかった。そうした弱点を克服し、とても実用性の高いパーペチュアルカレンダーをオーデマ ピゲは完成させた。
リューズ操作はいたって簡単だ。
リューズの位置が1段目は巻き上げ。2段目は上に回すと日付、下に回すと月が調整される。3段目は時分針と9時位置の24時間表示の調整。それてこれが新型パーペチュアルカレンダーの肝なのであるが、3段目から2段目の位置に押し込んで、上に回すと曜日と外周の週番号、下に回すとムーンフェイズが調整できるようになっている。

カレンダーがずれたときプッシュボタンで日付を調整していた従来のパーペチュアルカレンダーモデルは、パワーリザーブが重要であった。針が止まらないように動いている時間をできるだけ伸ばすためだ。その観点では、今回のオーデマ ピゲのパワーリザーブは約55時間とやや物足りなさも感じられるかもしれない。しかし問題はない。その分ケースの厚みを9.5mmに抑えて装着性に優れた薄型ケースに仕上げられている。腕に載せる時間が増えれば、自動巻き機構が作用するし、仮にカレンダーがずれても簡単に修正できる。この設計は実に合理的な考え方といえるだろう。

この革新的なパーペチュアルカレンダー機構は3モデルに搭載される。ロイヤル オークからステンレススティール製と18Kサンドゴールド製の2型、CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲから1型だ。これらはレギュラーモデルとは別に、創業150周年を記念したアニバーサリーモデルとして各150本限定も用意。6時位置のムーンフェイズ表示には特別にデザインされたロゴや裏蓋にシリアル番号も刻印される。
ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー

ロイヤル オークらしいステンレススティールケースとブルーのグランドタペストリーダイヤルに新型のパーペチュアルカレンダーを搭載。自動巻き。ステンレススティールケース。ケース径41mm。50m防水。価格は要問い合わせ。
ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー

ケース素材はオーデマ ピゲが2024年に発表した新素材で、砂丘からインスパイアされたホワイトゴールドとピンクゴールドの中間色で淡い色味が特徴。自動巻き。18Kサンドゴールドケース。ケース径41mm。50m防水。価格は要問い合わせ。
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ パーペチュアルカレンダー

CODE 11.59にも新型パーペチュアルカレンダーを採用。ロイヤル オークよりもゆったりとカレンダー表示を備えた文字盤に、爽やかなスモークブルーが映える。自動巻き。18Kサンドゴールドケース。ケース径41mm。50m防水。価格は要問い合わせ。
STAFF
Writer: Katsumi Takahashi
Editor: Atsuyuki Kamiyama
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