全室離れの温泉宿「古民家 煉り」に泊まり、味わう

福岡空港から1時間の離れ里に驚愕すべきガストロノミーを発見!

豊かな自然に囲まれた福岡県・宮若市にある、全室離れの天然温泉宿「古民家 煉り」。ホテルの快適さと日本の旅館ならではの温かなもてなしを兼ね備える。さらに、旅好きには堪らないのが敷地内のサステナブルレストラン「Miyawaka Soukatei」でのディナーだ。地産地消やテロワール、イノベーティブなどにとどまらない、新たな味覚体験が待っている。

LIFESTYLE Jul 25,2023
全室離れの温泉宿「古民家 煉り」に泊まり、味わう

福岡空港から約60分のドライブで、自然豊かな福岡県・宮若市にある全室離れ、1日6組限定の天然温泉宿「古民家 煉り」に到着する。宮若市には古墳があり、江戸時代には黒田藩犬鳴御別館もあるなど、古くから清らかでおいしい水と実りの多い豊かな土地であったという。

まずはフロントの「母屋」でチェックイン。離れ(客室)とともに、古民家で使われていた建材を再利用したサステナブルな建物だ。チェックインを済ませたら、スタッフとともに離れへ向かう。

部屋の画像
1泊2食¥35,500~。1泊1室2名利用時の1名料金(税、サービス料、入湯税込み)。※夕食はレストラン「Miyawaka Soukatei」、朝食は「料亭虎白」にて。

点在する離れは6棟とも、ほぼ同じ広さや造り。建物内に足を踏み入れると、季節のしつらいと清々しい香りに迎えられる。リビングに続き、一段高くなった位置にベッドルームがあり、そのどちらからも坪庭を眺めることができる。ホテルの快適さと、日本の旅館のおもてなし、そして、離れというプライベート感を備える空間だ。

まずは、月次のおもてなしの「お迎え菓子(ウェルカムスイーツ)」とお茶で一服。季節や節に合わせて地元や近隣の菓子、ハーブティーなどが用意され、楽しめる。

各棟に源泉かけ流しの温泉が引かれているのが、この宿の大きな魅力。チェックインしたら早速、そして深夜や早朝など、時間を気にせず湯あみができるのが嬉しい。スライド式の窓を開け、外気を感じながらの入浴が心地いい。

温泉の画像
左/源泉かけ流し、無色・無臭の冷鉱泉。 右/温泉水にはラドンが含まれ、アンチエイジングの湯とも言われる。
部屋の画像
左/窓辺は縁側風の造り。どこか懐かしい雰囲気で安らげる。 右/リビング脇に読書や仕事をするため“籠れる”スペースもあり。

滞在のさらなる楽しみは食事にあり。今回は、敷地内にあるサスティナブルレストラン「Miyawaka Soukatei」をリザーブしておいた。土地の恵みが存分に味わえると食通の間でも話題のレストランである。

旬をまさに切り取ったようなディナーで新たな味覚体験を

Miyawaka Soukateiの画像
友人の別荘に招かれたような温かな雰囲気。

今夜のディナーは、サスティナブルレストラン「Miyawaka Soukatei」にて。シェフが修行した、南フランスを思わせるこの建物も、古民家の梁や古い煉瓦を再利用して造られている。エントランス脇の発酵庫も兼ねるワインセラーを通り店内へ。バーのあるウェイティングスペースは、異国のリゾートを訪れたといった感だ。

ディナーは日替わりのコース。10~12皿に、オーナーシェフの金丸建博さんが、修行時代に過ごしたプロヴァンス地方の料理を基盤にして、宮若の自然や季節の移ろいを表現する。

Miyawaka Soukateiの画像
レストランの利用は13歳以上、大人の時間がスタートする。

エントランスのウェイティングスペースで、まずはアミューズを。ドリンクのペアリングをお願いすれば、ここからスタートする。ある日のメニューを、ドリンクペアリングとともに、コースの中から抜粋して紹介していこう。

ハウスシャンパーニュの「ローラン・ペリエ グランシエクル」と福岡県福津市のミチクサ醸造所のクラフトビール「FOC WHITE」で乾杯し、アミューズを待つ。

今夜は、アミューズだけでも5品。テキストにすると、

  • 「璃の香レモン皮発酵入りクレープ 大根 米クリーム さよりタラマー」
  • 「ジャガイモミルフイユ グリビッシュ 冬米夏草」
  • 「わらびカップ 豆類 豆クリーム 生茶ソース」
  • 「豆とサヤゼリー モミ 藤の花 豆チュイル」
  • 「塩トマトムース 苺 モッツアレラムース」
  • 「フキのチュイル フキと青文字」

けれど紙のメニューはなく、スタッフがサービスしてくれると同時に、使われている食材や調味料と料理の説明をしてくれる。想像力をたくましくしてひと口。以降は、新たな味覚との出会いと発見の繰り返しとなる。

料理の画像
ディナーコース(¥13,200~)よりアミューズの一例。左/「璃の香レモン皮発酵入りクレープ 大根 米クリーム さよりタラマー」。 右/「わらびカップ 豆類 豆クリーム 生茶ソース」

今日、摘んだばかりの花や草は食用のほか、料理のあしらいなどもてなしにも使われる。

料理の画像
ディナーコースの一例。奥から手前に「豆とサヤゼリー モミ 藤の花 豆チュイル」「塩トマトムース 苺 モッツアレラムース」「フキのチュイル フキと青文字」。

金丸シェフは旬の食材、とりわけ、野菜やハーブ、木々の香りを大切にしているという。例えば、「モミ」はモミの新芽の塩漬け。モミの新芽が食べられることを知り、料理の香り付けに使われていると聞いて味わい、鼻腔の奥でその香りを理解する。

アルコールだけでなく、ノンアルコールのペアリングも日替わり。旬のハーブやフルーツのもつ、自然な甘みや酸味、苦み、いわゆる「味の旬」をミキシングして出してくれる。スターターに合わせた薬草茶も、薬臭さや苦さといったイメージを覆す、食事に合う上質な1杯だ。

コースターの画像
福岡を代表する伝統工芸、大川組子のコースターが印象的。

このように料理の味、食材、調理法、組み立て方など、ひとつひとつのやりとりが楽しく、この後に続く料理への期待感がさらに高まる。

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