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北海道・函館に1972年にオープンし、50周年を迎えた「函館国際ホテル」。ホテルスタッフが、「ホテルの魅力と、函館の魅力を存分に味わっていただきたい」と、打ち出しているスペシャルな1泊2日の宿泊プログラムが「デラックス50周年プラン」だ。市場探訪やオプションの「コーヒーブレンド体験」、厳選食材を心行くまで堪能する夕・朝食などレビュー形式でお届けする。
「函館国際ホテル」が開業50周年を記念したスペシャルな宿泊プログラムが「デラックス50周年プラン」だ。プランの内容は、ホテルに1室のみの「インペリアルスイート」に宿泊。夕食の食材をホテルの総料理長同行で、市場で選び、ホテル最上階の鉄板焼「ビュメール」にて、豪華食材のオリジナルコースディナーを、ソムリエが選んだ北海道産ワインとともに堪能する。翌朝はルームサービスで握り寿司を味わう、というのがベースとなる。
そして醍醐味は、幅広い選択肢から選ぶことのできるオプションにある。例えば、グルメ派には「好みのブレンドコーヒー制作」、また、函館観光を存分に楽しめる「市電貸切プラン」や「ガイド&撮影付きロケ地巡り」、アウトドア派には「どさん子乗馬や流鏑馬体験」、函館の風景に自分たちを入れ込んでの「記念の絵画制作」など、8種類用意され、滞在時間に合わせて追加料金なしでカスタマイズしてくれる。
プランの組み立てにはホテルのコンシェルジュが付き、予約後に事前に詳細を相談する。チェックインの15:00から、翌日のチェックアウト(11:00)までの間で、希望のオプションを入れ込みアレンジしてくれる。時間内に体験を組み込むことができれば、オプションの数に限りはない。
秋冬バージョンのオプションを含め、体験取材をここに紹介しよう。
まずは、コンシェルジュが函館空港(あるいは、JR函館駅)で迎えてくれる。利用の2日間は、出迎えから体験への送迎、体験中、そして、見送りまでコンシェルジュとハイヤーが付く。
空港からハイヤーに乗って、地元で人気の自由市場に向かう。創業76周年を迎えた地元で愛される市場だ。魚介や乾物などがずらりと並ぶ。自由市場には観光客は少なめで、地元の風景が垣間見られるのもいい。
市場では、ホテル総料理長の木村史能(きむら ふみよし)氏が待ち受け、一緒に市場を探訪しながら、今夜のディナーで味わう魚介を、料理長とあれこれ相談しながら選ぶ。聞けば、普段からホテルの仕入れをここでも行っているという。
「前菜で毛ガニとウニと厚岸の牡蠣を食べたい!」や、「ホタテとソイは鉄板焼きにしましょう」など、自分たちは食べたい食材を伝え、料理長はどのように仕上げるかを提案してくれる。こういった、やり取りが面白い。翌朝の朝食で食べたい寿司ネタがあれば、ここで伝えておこう。
その後、チェックインのため、ホテルへ向かう(選んだオプションによっては、ほかの場所へと移動する)。
ホテルのチェックインはラウンジにて。ウェルカムドリンクとともに、ホテル自慢のケーキで一息つける。
宿泊する客室は「インペリアルスイート」。広く取られた一面の窓からは、函館の港を一望できる。目の前には、青函連絡船最後の日まで運航していた摩周丸の美しい姿。ちなみに、摩周丸は産業遺産として公開、見学することもできる。
左手には、函館ドック。入船し、メンテナンス中の船も垣間見られる。その先の景色など、コンシェルジュに説明を受けながら、パノラミックな眺めを、しばし堪能した。
今回はオプションの中から「コーヒーブレンド体験」を選んだ。コーヒーショップや喫茶店が多いことでも知られている函館だが、今回は、地元でも知る人ぞ知るというレアなコーヒー豆専門店「maayan koffee(マーヤンコーヒー)」へ向かう。
古民家を利用し、一見するとコーヒーショップとは思えない店構え。通常は土日だけの営業で、自家焙煎のコーヒー豆を販売し、喫茶は行っていない。ここを、特別に1時間ほど貸切って、自分好みのコーヒーを見つける旅の体験ができる。コーヒーをこよなく愛するホテルスタッフが発掘し、プランに加わってくれるよう口説き落としたという。
店主の柴田まやさんが、扱っているコーヒーの産地、豆の種類、焙煎の程度などをレクチャーしてくれる。その後、自分の好みや試してみたいコーヒーを伝えると、味わいの異なる2~3種類のコーヒーをハンドドリップで淹れてくれる。
柴田さんのアドバイスを受けながら、試飲したコーヒーをどんな割合でブレンドするか、液体の状態で合わせたものを試飲。自分好みを決めたら、その割合で豆をブレンドしてくれ、コーヒー豆(1名100g)を持ち帰ることができる。同行者との好みの違いも分かって面白い。
STAFF
Writer: Fukuko Hamada
Photo: Atsuyuki Kamiyama
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