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ときにさりげなく、ときに華やかに。成熟した大人の心を震わすデザインに内包されているのは、「時計としての真価」を追求したムーブメント。ジュエラーとしてだけではなく、「マニュファクチュール」としても高いステイタスを誇る“ブルガリ”のタイムピースは、名品を知り尽くした人が辿り着く、ひとつの到達点の象徴です。
時というものは、それぞれの人間によって、それぞれの速さで走るものなのだよ」――シェイクスピアはこんな言葉を遺したけれど、多くの人にとってその速さは、年齢を重ねるにつれ加速して感じるようになっているのでは? 移ろいゆく時間の尊さを知った今、その時間を託す腕時計は、自分にとっての史上最高の名品を吟味したいもの。
では、自分史上最高の名品とは? デザインや機能性はもちろん、それ以上に大切なのはそこに自分の琴線に触れる物語が宿っているかということ。例えばこの『オクト フィニッシモ ミニッツリピーター』の、時を知らせる音色の美しさに懸けられた情熱、或いは『ルチェア スケルトン』に息づく、ローマの光のような華やぎ…。その答えは自分のなかにだけ存在し、追求し続けていくものだからこそ、「時計道」は愉しく、果てしないのかもしれません。
初出:2019年01月01日発行『AdvancedTime』00号。掲載内容は原則的に初出時のものです。
STAFF
Photography:生田昌士(Hannah Management)
Styling:酒井美方子
Realization:岡村佳代
Cooperation:Archeologie/Obje d’art, ホテルアラマンダ
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