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ここ数年、インバウンドや昭和ブームも後押しし、人気が高まっているのが温泉旅だ。全国に23施設を展開する星野リゾートの温泉旅館ブランド「界」のなかから10か所を、その地の魅力を盛り込みながら紹介していくシリーズ。第10回目は、「界 玉造」へ。歴史ある玉造温泉の湯で肌を磨き、茶の湯や日本酒文化といった島根の文化体験を。神楽や怪談などのエンターテイメントも楽しめる充実の滞在となった。
島根県松江市にある玉造温泉は、日本最古の「美肌の湯」として広く知られ、親しまれてきた。「出雲国風土記」にもその名が記され、約1300年の歴史をもつとされる。玉造という名は古代から良質なめのう(瑪瑙)が産出し、装身具や祭祀に使われる勾玉づくりが盛んだったことに由来するとも。
温泉街の一角に佇む「界 玉造」は、広い敷地に昭和13年に建てられた太鼓橋や茶室、趣のある庭園を配した24室のみの温泉宿。
出雲空港からクルマで約30分、松江市街からは10数分。電車利用ならJR松江駅から2駅のJR玉造温泉駅からクルマで5分とアクセスもいい。


館内は中庭を囲むように客室、大浴場、食事処などが配され、出雲文化の象徴である「勾玉」や「日本酒」をテーマにした設えが随所に施され、島根の文化を深く知る趣向が凝らされている。
この地には、松江藩松平家の7代目藩主で、江戸時代の代表的な茶人の一人として知られる松平治郷(不昧公)の時代から広まった茶の湯文化が今も息づく。チェックイン後、離れの茶室で茶の湯体験に参加した。

早速、「美肌の湯」として名高い温泉へと向かう。開放感のある大浴場でたっぷりの湯に浸かってのんびり。


湯上りの肌はしっとりすべすべに。大浴場の近くの「美酒処」には、「日本酒パック」を楽しめるシートマスクと日本酒、枡が用意されているので、客室に持ち帰りセルフケアも怠りなし。
今回、滞在したのは、1階にある「檜露天風呂付き和室」。ご当地部屋「玉湯の間」は「勾玉」や温泉街を流れる「玉湯川」をイメージしたアートが特徴だ。

客室の露天風呂も温泉。時間を気にせずに、ゆっくりと湯あみが楽しめるのがいい。

酒好きスタッフの提案で、晩酌ができる「桶酒セット」や酒燗器の用意もあり、露天風呂に浸かりながらの1杯(やってみたかった!)も味わえる。地酒は、ラインナップの説明と注文用紙が客室に置いてあるので、選んでスタッフに伝えれば客室に届けてくれる。さらに「日本酒風呂用の日本酒」をショップで購入すれば、湯船に注いで日本酒風呂を楽しむこともできる。

ベッドルームの隣には、吉野杉の酒樽を使ったテーブルを配したくつろぎのスペースも。ここで1杯やるのも乙なもの。

客室で過ごしているうちに、すっかりリラックスしてしまった。
ディナーは食事処にて。季節の日本海の幸を堪能できる「しじみ牛しゃぶ会席」を、スタッフおすすめの島根の日本酒とともにいただいた。
「先付け」は、のどぐろの炙り。脂ののったのどぐろの皮目を炙って香ばしい。生ハムと柚子大根を合わせたものを添えて味わえば、日本酒も進む。

段差のある特製の台に乗った「宝楽盛り」は豪華なラインナップ。八寸、お造りと酢の物が一堂に。八寸の合鴨ロースや鮟肝豆腐などを日本酒とともに。

メインの台の物は、「界 玉造流 しじみ牛しゃぶ」。濃厚なシジミの出汁に程よくサシの入った牛肉をくぐらせ、とろけるような味わいを堪能した。

ディナーを堪能した後は、食事処にほど近い「日本酒BAR」へ。島根県は日本酒発祥の地とされ、県内には30以上の酒蔵があり、さまざまなスタイルの日本酒が造られている。ここには、しまね地酒マイスターを取得したスタッフが、酒蔵を訪れて選びぬいた地酒が揃う。
すでに、客室に置いてあるスタッフ手作りの酒蔵MAPや日本酒BARの品書きで予習してはいたが、スタッフに好みを伝え、やり取りしながら選んでもらうのがいい。味や風味の特徴だけでなく、酒蔵の酒造りへの想いなどを聞きながら味わった。


さらなるお楽しみは、ご当地楽の「石見神楽」。スタッフが披露するのは「ヤマタノオロチ伝説」を題材にしたオリジナル演目の「大蛇」。ヤマタノオロチを操る凄さや迫力を間近で鑑賞し、神話の世界に引き込まれた。

なお、2026年3月20日までの期間限定で、滞在プログラム「小泉八雲を巡る旅」を展開中だ。
「怪談茶室」は、館内で楽しめるアクティビティ。明かりを落としたお茶室で、小泉八雲の生涯や「怪談」を執筆するに至った背景などの解説を聞いた後、「雪女」、「耳なし芳一」の朗読を聞く。オリジナルの映像演出もあり、世界観を十分に楽しめた。

また、日中のアクティビティもある。小泉八雲が日常の足として好んだ人力車に乗り、妻セツと暮らした時代の面影が残る「松江」を巡るプライベートツアーで、「界 玉造」が所蔵する人力車で、スタッフが選び抜いたルートを巡ってくれる。

松江城や宍道湖を望む松江大橋、小泉八雲旧居などを巡り、八雲が目にしたであろう松江の風景に思いを馳せた。

「界 玉造」のご当地部屋「玉湯の間(2階 信楽焼露天風呂付き和室)」(夕・朝食付き)ペア宿泊券を1名様に抽選でプレゼントいたします。
※有効期間:2026年5月11日~2026年10月31日。除外日あり。
◾️締め切り:2026年4月5日(日)23:59
ご応募いただくには小学館IDへのログインが必要です。是非、小学館IDへ会員登録(無料)の上、ご応募ください。

栃木・鬼怒川渓流に面した小高い丘の上に佇むモダンな温泉旅館。益子焼や黒羽藍染、大谷石といった地域の文化、工芸に触れながら、新緑や紅葉など季節により移り変わる風景を眺めながらのんびりできる。開放感たっぷりの大浴場も大きな魅力。春には桜を愛でながらの湯あみという贅沢も。益子焼や鹿沼組子の器で供される、山・川の恵みを楽しむ会席料理は味わい深い。
STAFF
Writer: Fukuko Hamada
Editor: Kyoko Seko
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