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静岡県・御殿場市にある「Maison KEI(メゾンケイ)」は、フランス版ミシュラン三ツ星を獲得した、パリのレストラン「Restaurant KEI(レストランケイ)」のオーナーシェフ・小林圭氏と、約500年続く和菓子屋「とらや」が営むフレンチレストラン。「メゾンケイ」では、「シャンパーニュ・ボランジェ」とのペアリングメニューを楽しむプロモーションを2022年12月1日~19日の期間限定で開催する。一足早く、アミューズからデザートまで6品のメニューとペアリングする4種類の「ボランジェ」をご紹介しよう。
「とらや」は室町時代に創業し、5世紀にもわたり和菓子屋を営み続け、「シャンパーニュ・ボランジェ」は、1829年にフランスのシャンパーニュ地方・アイ村で創業して以来、今でも創業者一族によってシャンパーニュ文化を継承している老舗メゾンである。共に、伝統的な製法を守り、家族経営を貫き、これまで日・仏の食文化を受け継ぎ、これからも伝えていくという、ものづくりの精神が同じであることで、今回のコラボレーションが実現したという。
乾杯は「ボランジェ・ロゼ」。レストランの窓の先には冠雪の富士山。極辛口でありながら、ふくよかでフルーティーな味わい、きめ細かな泡が立ち上る華やかなロゼ・シャンパーニュは、初冬のランチタイムのスターターにふさわしい。
なんと、「ボランジェ・ロゼ」には300種類以上ものスティルワインがブレンドされているというから驚きだ。5~6パーセントの赤ワインを加えることで、味わいにスパイシーさとフルーティーさがもたらされる。出荷までに規定の2倍を超える30カ月以上もの熟成期間を経ている。
合わせるメニューは、アミューズの「グジェール」と、「ジャルダン ド レギューム クロッカン」。
「ジャルダン ド レギューム クロッカン」は、静岡県産の野菜を30種類以上使った、「メゾンケイ」のスペシャリテ。レモンの泡の下に潜むソースと野菜、桜のチップで薫香を纏わせたくぬぎ鱒、アーモンドと黒オリーブのクランブルなど、全体をよく混ぜてから味わう濃厚なひと品。
続いてのシャンパーニュは、「ピー・エヌ ティー・エックス 17」。ボランジェの誇る、ピノ・ノワール100%(ブラン・ド・ノワール)の可能性に視点をあてたシャンパーニュだ。
注目の産地であるトーシエール村をメインに、アヴネ村やヴェルズネイ村のピノ・ノワールを使用。2017年ヴィンテージのワインをベースに、最も古いものでは2006年のワインをブレンドしている。今後、「ピノ・ノワール シリーズ」として、テロワールが異なるものを毎年リリースする予定。複雑なアロマと果実味、程よい塩気と酸といった魅力を、じっくりと味わって欲しい。
合わせるメニューは「ニョッキ ド ポムドテール ア ラ トリュフ ソース パルメザン」と、「キンメ オー エカイユ」(キンメダイのウロコ焼き)の2品。トリュフの香り漂うクリーミーなニョッキ、そして、カリカリとした鱗焼きのクリスピーな食感のいずれにも好相性。
メインの「シュヴルイユ エ フィグ」は、赤ワイン「ラ・コート・オー・ザンファン 2016」とともに。
絶妙な火入れでロゼ色に仕上げた北海道白糠産の鹿肉をソースとイチジクとともに味わう。赤い果実のような凝縮感があり、ほのかにスパイシーで余韻が長く続く、「ラ・コート・オー・ザンファン 2016」と、合わないわけがない。
「ラ・コート・オー・ザンファン 2016」は、「シャンパーニュ地方、それも、ボランジェで赤ワインを作っているの!?」という、驚きのある1杯。わずか4ヘクタール、1つの区画からとれるブドウから造られる希少性とともに堪能しよう。
ちなみに、直訳すると「子どもたちの丘」を意味する「ラ・コート・オー・ザンファン」は、3代目当主のジャック・ボランジェが、点在する50もの小さな区画を買い集めて現在の形にしたグラン・クリュ(特級畑)の名前に由来する。子どもでないとブドウが収穫できないほど急な斜面であることから名付けられたという。
締めのデザートは、「ヴァシュラン カシス エ マロン」。メレンゲの軽やかさ、カシスの酸味と栗、そして、とらやのあんが組み合わされたひと皿。
デザートに寄り添うシャンパーニュは「ラ・グラン・ダネ 2014」。最良のブドウが収穫できた年のみヴィンテージ・シャンパーニュをリリースするボランジェ。2014年はしっかりとした骨格、凝縮感とミネラルを感じる、ふくよかで複雑な味わいが際立つ。いつまでも味わっていたいと思わせる1杯だ。
シャンパーニュ造りの全ての行程において、手間をかけ時間を惜しまず丁寧に作られる「ボランジェ」のシャンパーニュ。今回のペアリングでは「ボランジェのシャンパーニュは、食事と合わせて楽しむと、よりそのよさがわかる」と言われることが、すんなりと納得できる。
「ボランジェ」の上質で個性豊かな4種類のシャンパーニュとワインが味わえるのはもちろんのこと、コースメニューとの絶妙な相性を知ることができる希少な機会。ぜひ訪れてみてはいかがだろう。
期間:2022年12月1日(木)~12月19日(月)
価格:1名 3万円(税込、サービス料別)
STAFF
Photo: Daisuke Akita
Text: Fukuko Hamada
Editor: Atsuyuki Kamiyama
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