インクルーシブな社会に寄り添う“キャデラック”の煌めき

創業以来、暮らしを豊かにする技術を取り入れてきた“キャデラック”。アメリカ随一の高級車ブランドは、本質的なものの良さとは何かを教えてくれる。

アメリカ随一のラグジュアリーカーブランドは、いつの時代も未来を照らしてきた

1959 ELDORADO

1959 ELDORADOの画像

戦闘機の垂直尾翼を思わせるテールフィンは、’50年代における高級車のトレンド。’59年型『エルドラド』で頂点を迎えた。

2021 ESCALADE

2021 ESCALADEの画像

世界中で高い人気を誇る『エスカレード』。車載用としては世界初となる大型OLEDディスプレイなど、先進技術を多数搭載。

誰もが快適に運転できる「民主化」を推進。洗練されたライフスタイルの発信源となった

私たちが服や小物を選ぶ際に大事にすること。それはデザイン、素材、機能、身に着けたときのフィット感ではないだろうか。加えて、ブランドの歴史。もの作りの経験の長さは、確かな技術と品質を裏付ける。クルマを単なる移動の手段ではなく、暮らしを豊かにするファッションと捉えるなら、気になるブランドの歴史や哲学を知っておいて損はない。

1902年にアメリカのデトロイトで創業した“キャデラック”は、クルマ好きならずともその名を知る、高級車ブランドだ。知名度が高い理由のひとつには、日本とゼネラル・モーターズ(“キャデラック”ブランドを統括するメーカー)の関係の深さがある。輸入販売が始まったのは1915年と古く、第二次世界大戦で一時的な撤退はあったものの、その後の昭和時代は富裕層や映画スター、スポーツ選手がこぞって“キャデラック”を指名。ステイタスの証となった。

高級車を印象づけるポイントとして、大きな車体、質感の高さ、エンジン性能などがある。“キャデラック”がすごいのは、そうした要素を格上げする先進技術の導入に積極的だったこと。量産乗用車では世界で初めて採用された代表的な技術には、「電気式セルフスターター」(1912年)、「V型8気筒エンジン」の実用化(1914年)、「V型16気筒エンジン」(1930年)、「曲面ガラス」(1948年)、「ナイトビジョン」(赤外線暗視システム・1999年)、などがある。

これらはすべて、誰もが快適にクルマを運転するための「運転の民主化」であり、“キャデラック”の果敢な挑戦はアメリカの開拓者精神にも通じる。こうして先駆者“キャデラック”は、日本のモータリゼーションの発達にも大きな役割を果たしてきた。

プレミアムSUVの進化と電動化で多様化するクルマの未来を提示

あらゆる文化や経済活動が多様化し、インクルーシブ(個々の違いを受け入れ尊重する)な社会のあり方が求められている現代、 “キャデラック”のブランド哲学はいっそう煌めきを増している。『エスカレード』の登場以降、すべての乗員がより快適でラグジュアリーなドライブを楽しめるよう、SUVのラインアップ強化に力を入れていることでもおわかりだろう。

さらに2021年春には、SUVタイプのまったく新しいEV(電気自動車)『リリック』をアメリカで発表。日本への導入時期は未定だが、サステナブルなライフスタイルの実現にも、“キャデラック”は寄り添う。119年にわたり未来を照らしてきた高級車ブランドの価値を、あなたも感じてほしい。

HISTORY of CADILLAC

1930’s

品格あふれるデザインと先進の技術を用いたモデルを発売し、高級車ブランドとしての地位を確立。

『モデルA』(1903年)“キャデラック”の画像

『モデルA』(1903年)“キャデラック”初の量産車。信頼性が高く頑丈な単気筒エンジンを搭載し、量産を考慮して設計されていた。

1940’s

第二次世界大戦後に曲面ガラスやテールフィンを取り入れたモデルを発売。大きな反響を呼ぶ。

『V16ロードスター』(1930年)の画像

『V16ロードスター』(1930年) V型16気筒エンジンを搭載した世界初の量産乗用車。贅を尽くしたオプションも豊富に用意された。

1950’s

『エルドラド』で世界のモードをけん引。オプションを数多く用意し、ユーザーのニーズに応えた。

『エルドラド』(1959年)の画像

『エルドラド』(1959年)1950年代のアメリカ文化の象徴。エアサスペンション、パワーステアリングなどの最新装備が満載。

1960’s

デザインは徐々にシックな傾向へ。大排気量の前輪駆動車を投入するなど、果敢な挑戦を続けた。

1970’s

オイルショックの影響を受け、ダウンサイジング化と低燃費を実現した『セビル』を発売。一躍人気に。

『フリートウッド エルドラド』(1976年)の画像

『フリートウッド エルドラド』(1976年)直線的なデザインが威厳を感じさせる。8.2ℓの大排気量エンジンを搭載していた。

1980’s

経済性を追求した小型車の開発が進む。フォーマルなデザインを取り入れ、“キャデラック”らしさを表現。

1990’s

『セビル』は若々しいデザインとなり、SUVの開発にも着手。1999年、『エスカレード』が登場する。

『エスカレード』(2010年)の画像

『エスカレード』(2010年)現在に続くプレミアムSUVを開拓したフラッグシップ。写真のモデルは第3世代。

2000’s

スタイリングもメカニズムもモダンな『CTS』を発売。スポーツモデルも加わり、走る楽しさを追求。

『XLR-V』(2006年)/『XLR-V』の画像

『XLR-V』(2006年)「アート&サイエンス」を旗印に開発されたモデル群。『XLR-V』(中央)はリッチでスポーティな2座モデル。

2010’s

『エスカレード』を改良し、プレステージ性を高める一方、小型車『ATS』を開発。欧州やアジアでも人気に。

2020’s

電動化を先取りする『リリック』を開発。既存モデルにもデジタル化や運転支援技術の導入を進めている。

『リリック』(2021年~)の画像

『リリック』(2021年~)ブランド初のEVはシャープなデザインが特徴。高速道路などでハンズフリー運転を可能にする技術を搭載。

お問い合わせ先
「鬼怒川金谷ホテル」
栃木県日光市鬼怒川温泉大原1394
0120-12-9999(予約)
ブルネロ クチネリ ジャパン
03-5276-8300
GMジャパン・カスタマーセンター
0120-711-276

初出:2021年07月03日発行『AdvancedTime』08号。掲載内容は原則的に初出時のものです。

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