AdvancedClub 好評に終わった京都・町家エリアでの「長く愛せる家具と季節を感じるデザート」イベントをレポート!
富山・岩瀬エリアを代表するレストランといえば「御料理 ふじ居」だろう。もとも富山市五福町にあった人気の日本料理店が、2019年8月に岩瀬に移転。新たな場所でぐっと進化し、「北陸版ミシュランガイド2021特別版」では2つ星を獲得した。今やこの店での食事を目当てに富山行きを決める人も多く、カウンターは全国から訪れるファンたちの争奪戦となっている。
岩瀬町・大町通りの一番北側には、ひと際立派な家がある。ここはかつて廻船問屋として栄えた東岩瀬五大家の一つ「宮城家」だったところだ。そんな由緒ある建物をリノベーションし、日本料理店として蘇らせたのが「御料理 ふじ居」である。
のれんをくぐると、往時のままだという立派な日本庭園が目に飛び込んでくる。
その手前にある扉から建物の中に入り、畳敷のカウンター前に案内されれば、その凛とした空気に背筋が伸びるだろう。広々としたカウンターの後ろには、さきほどちらりと見た庭園が窓に切り取られ、迫力ある一枚の絵画がかかっているようだ。
店主の藤井寛徳さんは富山生まれ。鮮魚店を営む父親の元で育ち、金沢の「銭屋」、京都祇園の「味舌(ました)」などで腕を磨いてきた。2011年6月に富山・五福町に自身の店をオープンし、オーナーシェフになった。
この地に移転をしてきたのは、「桝田酒造」五代目・桝田隆一郎さんに声をかけられたから。「岩瀬に、日本料理屋にしたらいいなと思う古民家があるんよ。一度見に来る?」と誘われ、興味を持ち、現地に足を運んだ。桝田さんと話をしているうちにすっかり心が決まったのだという。
「富山の中でも、岩瀬は北前船で賑わった由緒ある町。そこで店を営むことは非常に魅力的だと感じました。また桝田さんと話し、私がここで頑張ることでたくさんのお客様がいらして町が賑わうなら、それは嬉しいと思ったんですね」と藤井さんは当時を振り返る。
料理の力で街に活気を…。そんな藤井さんの思いは、すぐに現実のものとなる。
豪商の家をモダンに改築した心地の良いインテリアの中で食すのは、藤井さんが心を尽くし料理する富山の新鮮な山海のごちそう。そこに合わせるのは、富山の希少な酒の数々。まさにここでしか味わえない贅沢な時間は、訪れた人々の口コミであっという間に広がり瞬く間に予約困難店になってしまったのだ。
「御料理 ふじ居」の一番の魅力は、ここにしかない四季折々の北陸の美味が味わえることだ。
春はホタルイカ。夏はバイ貝に北陸の毛蟹。秋は松茸にカマス、冬はズワイ蟹にブリ、そして熊。目利きで選んだとびきり鮮度の良い食材は、素材を生かしてシンプルに、しかし趣向をこらした料理で登場する。
例えば、春のホタルイカ。まず、ゲストの前に登場するのは鉢に入った生きたホタルイカだ。ホタルイカはデリケートな生き物。海からあげて数時間で弱ってしまう。青く光る姿を見ることは、都内のレストランではまず無理な話だろう。
そんな鮮度のいいホタルイカをまずは、2分ほどゆで、くちばしと目、背骨を手早く取ったものにポン酢をかけて食べる。繊細で柔らかな身は、歯があたるとプチッと弾ける。
続いては、焼きホタルイカだ。じっくりと弱火の遠火にしながら網で焼くと、じわっと肝が染み出してくる。その肝を身全体に塗りながら焼き上げると、いい香りが店中に漂う。こちらは口の中に入れたときの香ばしい香りがたまらない。
いずれも獲れたての鮮度の良さがあるからこそできる料理だ。
そして、もう一つの楽しみは、コースの華でもある八寸だ。富山・八尾町にある下尾デザインの削り出した板皿には、皆敷(かいしき)の季節の葉や花があしらわれ、そこにひとつひとつ手をかけた小さな料理の数々が美しく盛り込まれている。
「野にあるように、生ける、飾るように心がけています」と藤井さんが語るように、ここには富山の自然の“今”が映し出されている。
「土地の美味い料理にはその土地の美味い酒が合う」というが、こちらでも豊富に揃う富山の美酒と料理を楽しむのが正解だ。
最初に訪れたなら、ペアリングでお願いするのがよいだろう。五味五色で構成される八寸には懐の深い「IWA5」、ホタルイカの釜揚げには、氷見のワイナリー・セイズファームのシャルドネ、心地よい苦味が春を感じさせる菜の花とホタルイカの土鍋ご飯には、「ふじ居」のためだけに瓶詰めされた純米大吟醸と、ぴったりの組み合わせを提案してくれる。
STAFF
Writer: Misa Yamaji
Editor&Photo: Atsuyuki Kamiyama
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