ペルノ・リカールが目指す。バーから実現するサステナブル「Bar World of Tomorrow」

フランスに本社がある酒類メーカー「ペルノ・リカール」の日本法人、ペルノ・リカール・ジャパンは、バーの世界を通じてサステナビリティを推進するプログラム「Bar World of Tomorrow(バー ワールド オブ トゥモロー)」(BWOT)を、この5月から国内でも本格的に始動させた。

LIFESTYLE Sep 8,2023
ペルノ・リカールが目指す。バーから実現するサステナブル「Bar World of Tomorrow」

いよいよ日本でも始動した「Bar World of Tomorrow」

ゲストバーテンダー2人の画像

ペルノ・リカールが2019年に策定したS&R(サステナビリティと企業の責任)に関する2030年までのロードマップには、SDGsをサポートする4本柱、①生物多様性の保全、再生農業を主とした「環境保護」②従業員の多様性と公平性を高める「人材重視」③梱包材と廃棄物を最小限に抑えリサイクル率向上を目指す「資源循環」④不適切なアルコール使用を低減する「適正飲酒」が掲げられている。

今回、日本でスタートしたBWOTは、「人材重視」のイニシアチブの一つで、酒類業界の持続可能な文化と、サステナブルなバーテンディングをテーマにしたバーテンダー向けのプログラムだ。サステナビリティへの理解を深め、バー運営に活用できる幅広い実践的なヒントを共有し、バーから実現するサステナブルな社会を目指している。

本格始動に先立ち、東京と京都でバーテンダーを対象にBWOTのワークショップを開催。ペルノ・リカールのBWOTトレーナーたちによる、サステナブルなバーを実現する実践的アイデアなどのプレゼンテーションや、サステナブルなカクテルのデモンストレーションが行われた。

バーのサステナビリティとして、旬の食材の調達や余った氷の再利用、廃棄物の処理方法などが挙げられるが、バーの中で実現できることだけでなく、バックバーにあるお酒のサステナブル・ストーリーを知ることで貢献できるサステナビリティもある。ワークショップでは、 RETHINK(見直す)、REDUCE(減らす) 、REUSE(繰り返し使用)、RECYCLE(再生利用)、RESPECT(敬意)の5Rを意識したレクチャーを行い、バーテンダーの理解を深めた。

レクチャーをしている画像
東京と京都で開催されたワークショップには合計64名のバーテンダーが参加した。

この取り組みの一環として、7月より首都圏のバーを皮切りに、各店オリジナルのサステナブルカクテルを順次展開。ワークショップでサステナブルなカクテルの定義を学んだバーテンダーの有志は、材料や作り方などサステナブルなオリジナルカクテルを開発し、各店舗で、おいしく地球にやさしいカクテルを提供する予定だ。

サステナブルなオリジナルカクテルも振る舞われたカンファレンス

BWOTのスタート直前には、プレスカンファレンスを開催。ペルノ・リカール・ジャパンHRコーポレートコミュニケーション本部長である富田直子さんなどが登壇し、ペルノ・リカールのマニフェストやS&R ロードマップ、BWOT、ブランド知識と商品キュレーションの重要性を詳しく紹介。酒類メーカーとして、バーの世界にサステナブルを導入する姿勢は、来場者にも高く評価された。

スピーチを行う富田直子さんの画像
登壇しスピーチを行う富田直子さん。

イベント後半には、ゲストバーテンダーによる、サステナブルカクテルのデモストレーション&テイスティングも行われた。バー「LATINX(ラティンクス)」のバーテンダーである斎藤麻美さんは、サステナブルカクテル「Sustainable Apple Tree(サステナブルアップルツリー)」を提供。レシピは「シーバスリーガル ミズナラ 12年」、自家製スパイスアップルシュラブ、国産の柚子ビターズに、健康を意識して甜菜糖も使用。5Rを取り込みながら、甘くさっぱりとした、今の季節にぴったりの味わいに仕上げた。

斎藤麻美さんと斎藤麻美さんが披露した「Sustainable Apple Tree」と『シーバスリーガルミズナラ12年』の画像
左/「りんごの木は時として親子の例えとして用いられることがあります。親が子に繋いでいくように、このカクテルに込めた思いがずっと続き、人々がサステナビリティを自分事として考えられるようになればと願いを込めて名付けました」と話す斎藤さん。 右/斎藤さんが披露した「Sustainable Apple Tree」と『シーバスリーガル ミズナラ 12年』。
テイスティングスペースの画像
テイスティングスペースには、カクテルと相性のいい「フォアグラとバナナマカロン」(左)、「甘えびのキッシュロレーヌとビスクソース」(中央)、「ミニガランティーヌバーガー鶏がらサステナブルソース」(右)も用意された。

続いて登場したのはシーバス・ブラザーズ社のスコッチウィスキーアンバサダー、サイモン・ダーヴェニーザさん。この日は、サステナブルカクテル「Kyoto 75(京都 75)」をふるまった。レシピは「季の美京都ドライジン」、京柚、シャンパンシロップ、炭酸水に穂紫蘇を加えた、上品かつ爽快な味わいだった。

サイモン・ダーヴェニーザさんの画像
オーストラリア出身のサイモン・ダーヴェニーザさんは日本在住8年目。サステナブルポイントとして、京都蒸溜所で皮を使用したあとに残った柚子の実や種を使って作った柚子シロップの「京柚」や、飲み残して泡が消えたシャンパンを使って作るシロップ(=REUSE)、ガーニッシュを日本の食材で代用(=RETHINK)を挙げた。
サイモン・ダーヴェニーザさんがつくった「Kyoto 75」と『季の美京都ドライジン』の画像
サイモンさんがつくった「Kyoto 75」と『季の美 京都ドライジン』。

ペルノ・リカール・ジャパンでは今後、日本でのBWOTの活動をさらに進め、サステナブルなバーのコミュニティを全国に広げていく予定。5Rを意識しながら、「地球に優しい」を実現するバー、BWOTの取り組みやオリジナルカクテルを通じ、バーテンダーだけではなく、客として利用する人たちも、サステナブルへの理解がさらに深まりそうだ。

お問い合わせ先
ペルノ・リカール・ジャパン
03-5802-2756
https://www.pernod-ricard-japan.com/bwot/

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