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トウキョウ・ガストロノミーの現在形

西新宿からクルマを飛ばして訪れたい

多様な選択肢の中から、改めて訪問しておきたい名店や、トウキョウ初進出の料理店までを厳選した。伝統と歴史に裏付けられた手法を駆使して生み出される、新たな味覚を堪能したい。

LIFESTYLE Apr 28,2023

奈良を通じ移りゆく季節を味わう　「TOKi」
銀座の名店は進化し続ける　「ロオジエ」
日本庭園の離れで絶品の鰻をいただく　「奈良菊水楼うな菊ホテル椿山荘東京店」
豪華食事券やオリジナル紅茶を抽選でプレゼント！

奈良を通じ移りゆく季節を味わう　「TOKi」

料理の画像 — コース（￥9,075）よりメインの一例。「大和牛のアサードと新緑のエッセンス」。大和牛のイチボを低温調理でしっとりと仕上げ、スナップエンドウのソース、しょうが風味の泡で春の芽吹きを表現。

奈良県のアンテナショップ「奈良まほろば館」の2階にあるレストラン＆バル。店内に入ると、バルエリアの吉野桧のバーカウンターに迎えられる。県産の杉材の柔らかな質感の椅子、和紙と墨で仕上げた壁などスタイリッシュかつ、温もりのある空間が広がる。

特徴的なのは、季節ごとの情景や風土からイメージを膨らませた、詩のようなメニュー。県産の野菜、ヤマトポークや大和牛などをふんだんに取り入れ、和を感じさせながらもスペインやバスク料理のニュアンス、洋の調理法、香りを盛り込んだメニューがコースで供される。丁寧に仕込まれた料理に寄り添う、スペインワインや奈良の日本酒とともに、ゆっくりと味わいたい。

奈良にある「アコルドゥ」の川島宙シェフが監修。料理と空間、スタッフとのやり取りなど全てを通じて奈良を感じ、さらには、自身の食の記憶を思い起こしてほしいという。

料理と店内の画像 — 左／旨味を凝縮させた自家製塩鱈を使ったひと皿。　右／スタイリッシュな店内。

お問い合わせ先

住所: 東京都港区新橋1-8-4 SMBC新橋ビル奈良まほろば館２F
電話番号: 03-6228-5665
営業時間: レストラン12:00～13:00（日曜は～13:30）、 18:00～19:30（ともにLO）。バル12:00～13:30、17:30～22:00、日曜は12:00～17:30（いずれもLO）
定休日: 月曜、第2・4日曜
: https://toki.nara.jp/

銀座の名店は進化し続ける　「ロオジエ」

今年50周年を迎えるフレンチレストラン「ロオジエ」。エグゼクティブシェフ、オリヴィエ・シェニョン氏は、これまでの伝統とフランス料理の本質は守りながらも革新的な料理を創り出す。見目麗しい春の特別メニュー（ランチ￥39,200、ディナー￥61,600）も、選び抜いた最高の食材を使い、新鮮な驚きのある組み合わせ、繊細な味、テクスチャーが楽しめるコースだ。

なお、同店はSDGsに早くから取り組んでいることでも知られ、使う食材の多くは、高品質なだけでなく、持続可能な漁で獲られた魚や環境に配慮した養鶏場の鶏と卵など。現在は、シェフ自らマイクロバイオーム農法の推進と、その農法で作られた食材を使ったマイクロバイオーム・ガストロミーに積極的に取り組んでいる。今後のさらなる進化にも注目したい。

※オリヴィエ・シェニョン氏のロングインタビュー記事はこちら

お問い合わせ先

住所: 東京都中央区銀座7-5-5
電話番号: 03-3571-6050
営業時間: 11:30～12:30、 17:30～19:00（ともにLO）
定休日: 日・月曜、祝日不定休、夏季・年末年始
: https://losier.shiseido.co.jp/

日本庭園の離れで絶品の鰻をいただく　「奈良菊水楼うな菊ホテル椿山荘東京店」

奈良・春日大社の一之鳥居前に1891年に開業し、国内外の賓客を迎えてきた料亭「菊水楼」。会席料理のひと品として、江戸前の鰻料理を出していた。蒸して余分な脂を落とし、ふっくらとろっと仕上げた評判の味を受け継ぐ鰻専門店として2016年にオープンしたのが「うな菊」だ。1878年に山縣有朋が自身の庭園と邸宅を造った地である「ホテル椿山荘東京」とは、明治時代から同じ時間を歩んできたという縁もあり、今回、庭園内に店を構えた。

昆布酒を吹きかけながら焼き上げる「白焼き」と、すっきりとキレのあるタレにくぐらせながら炭火で焼く「蒲焼き」。その両方が一つのお重で味わえる「あいのせ重」をぜひ。また、同店のオリジナルメニューの「うなぎづくしコース」や「うなぎ鉄鍋まぶし」は親しい人との会合にも最適だ。

食事の前後には緑豊かな日本庭園を散策するのも楽しい。