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長距離を走って旅に出るなら、欧州老舗ブランドのGTがいい。大陸で培われたクルマの個性が乗り手を優しく包みながら、疲れを楽しみへと変えていく。日本にいながらそんなグランドツーリングの醍醐味を体験できるのが、岩手県の安比高原だ。ベントレーを駆ってのファーストクラスの旅の模様をお届けする。
クルマがもつ個性は、長距離を走ることで露わになる。普段、家族の送迎や通勤路を往復しているだけではわからない部分、たとえばシートの出来栄えやハンドルの応答性(サスペンションやボディ剛性も影響する部分)、快適装備の充実ぶりによって、心身が刺激されることもあれば、疲労につながることも。
日本よりも走行距離が長く、時には国をまたいで行き来することもある欧米では、“旅”するクルマであることを前提に設計されていることが多い。公共機関が発達した現在、クルマでの長距離移動はある種贅沢な行為ともいえる。
パーソナルな空間をリラックスして味わい尽くすなら、ショーファー(運転手)付きのサルーンで実績のあるブランドのGT(グランドツーリング)モデルがいい。その筆頭に挙げられるのが、英国のベントレー。クーペとコンバーチブルが選べる「コンチネンンタルGT」シリーズは、ロングツーリングで真価を発揮する最高のクルマだ。
ベントレーは、まだクルマが富裕層のための乗り物だった時代に誕生し、恵まれた環境で育った若い世代が自らの限界を試すために向かったサーキットで、無類の速さを発揮した歴史をもつ。また、欧州滞在時の若き白洲次郎が友人を伴ってベントレーで大陸を油と誇りにまみれながら旅したことでも有名だ。
そんな由緒正しき老舗の最新モデル「コンチネンタルGT V8コンバーチブル」は、実に優雅でたくましい。複雑なプレス工程を経て形作られたであろうロー&ワイドなスタイリングはスポーティで艶めかしい輝きを放つ。だからジェンダーレスな時代にふさわしく、男女どちらが乗ってもフィットする。それも経験を積んだ大人世代に。
時計やバッグ同様、ファッションアイテムとしても最大かつ最高の魅力を備えたクルマは、乗り手のパーソナリティを如実に表す。「コンチネンタルGT V8コンバーチブル」に“着られない”存在感のある大人なら、旺盛な好奇心とともに颯爽と乗りこなせるに違いない。まさにAdvancedTime世代にぴったりといえる。
ロングツーリングの目的地は、岩手県の安比高原。1980年代に開発された、日本屈指の広さを誇るスキーリゾートだ。スキー場のほかにゴルフクラブや牧場もある滞在型のオールシーズンリゾートであり、そこへ片道約650kmをベントレーに乗って出かけるというスタイルは、日本にいながら大陸的なリゾート体験ができる旅のプランとしては貴重だ。
直線が多い東北自動車道での走行は単調で飽きる、というドライバーの声も聞くが、「コンチネンタルGT V8コンバーチブル」なら退屈とは無縁。大排気量の多気筒エンジンは滑らかで力強く、静か。足回りも素晴らしく、まるでアスファルトの路面がシルクカーペットのよう。
ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)をオンにし、「ベントレー シグネチャー オーディオシステム」で透明感あふれる音楽に浸る。欧米の張りのあるレザー製ソファと同じ座り心地のフロントシートには、各種の快適装備をセットにしたオプション「フロントシートコンフォートパッケージ」が装備されていた。取材時は真夏とはいえ、車内の空調温度を低くしすぎてトイレが近くなることを考慮し(そういう方、多いはず!)、温度を気持ち高めに設定し、その代わりにシートベンチレーションをオンにして風通しのいい運転環境に。
さらにマッサージ機能もオンにして、安楽で疲労とは無縁の大陸的クルージングを楽しむことができた。
主要諸元 | ベントレー コンチネンタルGT V8コンバーチブル |
全長×全幅×全高 | 4,880×1,965×1,400mm |
車両重量 | 2,370kg |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 8速AT |
エンジン | V型8気筒ツインターボ、3,996cc |
最高出力 | 405kw(550PS/5,750~6,000rpm) |
最大トルク | 700Nm/2,000~4,500rpm |
車両価格 | ¥30,780,000~(税込) |
STAFF
Photo: Kazumi Ogata
Writer: Kaori Sakurai
Editor:Atsuyuki Kamiyama
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