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海と山と文化が香る神戸暮らし

自然と洗練が融合するこだわりの神戸ライフをのぞいてみました。

コーネリアンタウラスバイダイスケイワナガ〟デザイナー

岩永大介

「伊勢丹新宿店」やパリの「レクレルール」など有名ファッションストアで扱われるバッグブランド “コーネリアンタウラス”を率いる、岩永大介さん。神戸から世界に向けて、日本のものづくりを発信する神戸男子のそのライフスタイルとは？

LIFESTYLE Mar 10,2022

自然と文化がある神戸はクリエイティビティを刺激します
リビングでゆっくり本を楽しむくつろぎの時間

自然と文化がある神戸はクリエイティビティを刺激します

岩永大介さんの画像 — 王子公園駅近くにある自身のアトリエで、デザイン画を描く岩永さん。自らサンプルづくりや高級レザーアイテムの仕上げなど、手を動かす。棚や照明のインダストリアルな雰囲気に、岩永さん流の美学が溢れている。

ブランド立ち上げに際し、生まれ故郷の神戸に戻ってきた岩永さん。「バイヤーとして買い付けをしていた際、海外のブランドでは、自分の人生の背景を生かしたものづくりをしているデザイナーが多かったんです。自身のブランドを立ち上げ、海外で勝負するには、オリジナリティを追求しなくては、と、神戸に戻りました。父が潜水士だったので、船具をベースとした金具をバッグに用いたりしています。父は手先が器用で、バッグのハンドルを今もつくってくれます。実は兵庫県は、日本に流通する革の約7～8割を生産している場所。生産背景が近いところで、ものづくりをしたいという理由もありました。たとえばイタリアには、そうしたクラフツマンシップを感じるブランドが多いように思います」

プライベートでも、自然や文化に囲まれた神戸を満喫している。「神戸の魅力は、海も山も、徒歩圏内にあるところ。自然由来の素材である革で、ものづくりをする自分にとって、自然が常に近いのは、重要なことなんです。住まいは芦屋の上の、山の麓なんですが、すぐトレイルに入れますし。晴れると和歌山のほうまで見えて、素晴らしい眺望です。一方、アトリエは三宮近郊で、文化的地域にあり、県立美術館がある港も近いし、雰囲気がとても落ち着いていて、気に入っています。神戸は自然と洗練が共存しているところが、いいですね」

海に程近い「兵庫県立美術館」によく行くという岩永さん。シックな装いに〝コーネリアンタウラス〟のリュックが程よく主張する。

〝DRIES VAN NOTEN〟〝JIL SANDER〟〝LEMAIRE〟〝RICK OWENS〟などをシンプルに着こなすスタイルに〝コーネリアンタウラス〟のショルダーをラフに斜め掛け。

親子、兄弟でバッグづくりをしています！

愛車はイタリア車の〝フィアット〟。前に3人乗れるという、珍しいモデルで現地ではタクシーにも使用されているとか。お気に入りで2台目だそう。

ランニングが趣味の岩永さん。フルマラソンを10年間続け、定期的に大会にも出場する本格派。現在も週5ペースで走っている。トレイルも好きで、月に2回は早朝、自宅からすぐの山を走る。ロードも山も走れる〝SALOMON〟のシューズがよき相棒。

右／〝コーネリアンタウラス〟のクロコダイルバッグ。刀の柄をイメージしたハンドルがブランドのアイコン。
左／ワインと肉、牡蠣が好物。兵庫県は牛肉と牡蠣の名産地でもある。

リビングでゆっくり本を楽しむくつろぎの時間

自宅のインテリアは、ウッド×メタルを組み合わせた家具がメイン。経年変化を楽しめる素材が好み。壁にはブラッサイのシルバープリントなどのアート作品が掛かっている。

右／お気に入りのアートブック。数多くのアートやデザイン系書籍を所蔵。
左／左から〝GARMIN〟〝NORQAIN〟〝JAEGER-LECOULTRE〟を愛用。無骨なデザインが岩永さんらしい。

PROFILE

コーネリアンタウラスバイダイスケイワナガ〟デザイナー

岩永大介

1977年神戸生まれ。バッグメーカー、セレクトショップを経て、2007年秋冬より、日本の文化やアイデンティティを落とし込んだバッグブランド〝コーネリアンタウラスバイダイスケイワナガ〟を本格的にスタート。神戸から世界に評価されるバッグづくりを続けている。
本人Instagram／@daisukeiwanaga_japan
ブランドInstagram／@corneliantaurus_jp_official

初出：2021年12月19日発行『AdvancedTime』10号。掲載内容は原則的に初出時のものです。