タブロイドマガジンAdvancedTimeをお手元に
俳優、ミュージシャン、モデル、最先端テクノロジーサミットのアンバサダー…。数か国の言葉を自由に操るディーン・フジオカさんの肩書きは多様性が求められる今の世の中を体現しているかのように、枠や業界にとらわれないマルチさだ。世界が激変せざるを得ない2020年、彼は8月に40歳を迎えた。自らを「常に変わり続けてきたことが、ずっと変わらないこと」と言う、その現在地は――。
知的なクールさをまとった佇まいで、ミラノ中心部の邸宅の中、流れるようにポーズをとる(撮影は新型コロナウイルス感染拡大前に実施)。スマートで冷静、そんな形容詞がぴったりのディーン・フジオカさんは、「若い頃は行き当たりばったりで、気分で物事を決めたり、爆発的にこみあげてくる衝動で何かをやったりしてきました」と語る。
「気分と勢いにまかせて、いろいろなことにトライしてきたと思います。それは若いことのひとつの良さでもありますよね。今振り返ると無駄なことも多かったし、もう少しうまいやり方もあったなとわかる。でも、そのたくさんの経験が自分の考え方にある意味説得力をもたらしてくれているとも思います。そうして理性的な考え方が強くなると、若さゆえの無謀なことができなくなってしまうこともありますが、動きの無駄がなくなっていく感じはありますね。刀にたとえていえば、鞘に入っている状態から抜く瞬間をちゃんとわきまえられる。そして、いざ抜いたらとことんいく」
多様な活躍を支えるモチベーションの秘密が、その熱いエネルギー。
「演技でも、ためてためて瞬間的に爆発させる!とか、ライブでもそうですが。乗馬みたいな感じですかね。障害を跳ぶ瞬間だけグッといく。跳ぶことイコール生命力だと思うので、それがなくなったら終わりですね」
新型コロナウイルスの影響を受けて、人間社会のあり方も変化を余儀なくされている。活動の中心を置くエンターテインメントの変化を体感している真っ最中だ。
「音楽、映像作品など、届け方は間違いなく変わりました。ライブや舞台で大勢がリアルな場所で集って同じ時間をシェアすることが難しい中、どうやってお客様が心からエンゲージできるか、自分に関係あると思ってもらえるようなものをどうやってつくるか、ということが今の目標というか…。『ワールドロボットサミット2020』(2021年度開催で調整中)のアンバサダーをしているのですが、これまでは教育や災害対策の分野で主に活用されてきた、AIなどの最先端の技術が、アートやエンターテインメントにも進出してきています。今この状況下で、そのテクノロジーが生みだす新しい表現の可能性もあると思う。ただ、技術だけに注目しているのではなく、それによって人間がどう変わっていくか、にすごく興味があります」
今回の撮影で着た衣装のデザイナーのアルマーニ氏は理想の大人像だそう。
「ジョルジオ アルマーニの服は、洋服が持つべき型がしっかりありながら、シンプルですごく着心地がいい。でもその中にひとつ、すごくチャレンジしている部分があるんです。ディテールに、常に前に進もうという気持ちを感じます。デザイナーのアルマーニさんはいわゆるエスタブリッシュされた人で、完成されている側の立場でもある。そういう人が、過去の自分のクリエイションを元に、どんどん進化していく。自分自身とずっと闘って、変化し続ける、それってすごいことだと思います。リミットをつくらず、いろいろと試していくことが大事だと思いますし、自分もそんな風にしてきてここまできたというのがあります。とはいえ、ただ新しくするだけが変化ではないから難しいですが。僕自身を振り返ると、変わり続けることが、今までの人生で“変わらなかった”こと。変化し続けてきた中で、自分が幸せを感じることがまず重要だとこの今、思うようになりました。そこから生まれるポジティブなエネルギーを周りの人と共有し、全体のエネルギーがどんどん大きくなっていけば、すごくいいなと思います」
日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞した『空飛ぶタイヤ』をはじめ、映画、テレビドラマの出演作は多数、音楽分野でもボーカル、演奏、シンガーソングライターとマルチに活躍している。キャリアのスタートは香港で、日本、台湾をはじめ、アジア各国やアメリカでも多彩に活動中。
初出:2020年9月21日発行『AdvancedTime』05号。掲載内容は原則的に初出時のものです。
STAFF
Model: Dean Fujioka
Photos: Marco D’Amico
Stylist: Ison Kawada
Hair&Make-up: Miho Araki
Coordinate: Kiyoe Sakamoto(Studio Sakamoto)
Editor: Miho Moriya
TAGS
『AdvancedTime』は、自由でしなやかに生きるハイエンドな大人達におくる、スペシャルイシュー満載のメディア。
高感度なファッション、カルチャーに溺愛、未知の幅広い教養を求め、今までの人生で積んだ経験、知見を余裕をもって楽しみながら、進化するソーシャルに寄り添いたい。
何かに縛られていた時間から解き放たれつつある世代のライフスタイルを豊かに彩る『AdvancedTime』が発信する情報をさらに充実し、より速やかに、活用できる「AdvancedClub」会員組織を設けました。
「AdvancedClub」会員に登録すると、プレゼント応募情報の一覧、プレミアムな会員限定イベント、ブランドのエクスクルーシブアイテムの紹介など、特別なコンテンツ情報をメールマガジンでお届け致します。更に『AdvancedTime』のタブロイドマガジンのご案内もあり、送付手数料のみをご負担いただくことでお手元で『AdvancedTime』をお楽しみいただけます。
登録は無料です。
一緒に『AdvancedTime』を楽しみましょう!
vol.024
vol.023
Special Issue.AdvancedTime×ROLEX
vol.022
Special Issue.AdvancedTime×ROLEX
vol.021
Special Issue.AdvancedTime×ROLEX
vol.020
Special Issue.AdvancedTime×ROLEX
vol.019
Special Issue.AdvancedTime×ROLEX
vol.018
vol.017
vol.016
vol.015
vol.014
vol.013
Special Issue.AdvancedTime×HARRY WINSTON
vol.012
vol.011
vol.010
Special Issue.AdvancedTime×GRAFF
vol.009
vol.008
vol.007
vol.006
vol.005
vol.004
vol.003
vol.002
Special Issue.01
vol.001
vol.000
タブロイドマガジンAdvancedTimeをお手元に
夏の肌疲れを癒す、アロマのパワー
ロイヤルの気品、アスリートの美筋、無邪気な笑顔のニコラス・ガリツィン。完全無欠な年下彼氏の妄想に浸る
「ウェレンドルフ」のジュエリーが魅せる“本物の価値”
シックでクラフテッド、それでいて機能的。新時代を迎えた“ジャパンキッチン”
持ち前の「強さ」に「幸福感」が積み重なり、唯一無二の美しさを放つ──。
2024年はまだ終わらない!秋の新作ウォッチ
箱根の我が家で至福の秋に身を任せて「ハイアット リージェンシー 箱根 リゾート&スパ」
タブロイドマガジンAdvancedTimeをお手元に
静寂のサンクチュアリへ「バンヤンツリー・東山 京都」
箱根に登場したラグジュアリーなヴィラ「箱根リトリートföre & villa 1/f(フォーレ&ヴィラ ワンバイエフ)」
海を愛する食通が唸る!「Restaurant UMITO Akasaka」で、旬の海の幸が活きる“モダン和食”を
自分を消すのは得意だからどこにいても、誰にも気づかれません(笑)