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スイスの腕時計ブランド、ロレックスが、東京都庭園美術館 館長で建築家の妹島和世氏をホストに迎え、一日限定の野外アートイベントを開催。新進気鋭のアーティストたちがこの日のためだけに制作した作品を鑑賞できる、特別な一日となった。
舞台となったのは、東京都庭園美術館。
日本ロレックスが、銀座に新たに誕生するロレックスのフラッグシップ ブティック、LEXIA GINZA 本店のオープンを記念して、1日だけのアートイベントが開催された。東京都庭園美術館の館長で建築家である妹島和世氏をイベントホストに迎え、「PERPETUAL MOMENT ―自然の中の時間-」をテーマとして、“時間”にまつわるコンテンツのお披露目となった。
ロレックスと妹島氏は、2009年に完成したスイス連邦工科大学ローザンヌ校のROLEXラーニングセンターをSANAA(西沢立衛氏との建築家ユニット)として手掛けたことをきっかけに、これまでさまざまなロレックスの活動で関わってきた間柄。今回のアートイベントでは、金沢21世紀美術館や大阪芸術大学の新校舎といったアートに関係する建築に多く関わり、コンテンポラリーアートにも造詣の深い妹島氏らしいプログラムとなった。
イベントは東京都庭園美術館の一角にある、西洋庭園に設けられ、様々なプログラムで構成。
妹島氏監修のこの日限りの作品、名和晃平氏・目/mé・小牟田悠介氏のアーティストによる“時”をテーマにしたアートインスタレーション、それらの作品制作の背景について妹島氏と語るシンポジウム、原摩利彦氏によるサウンド・ライブ・インスタレーション、建築家のエリック・ミラージェスとベネデッタ・タリアブーエ夫妻の家具の展示だ。
注目なのは3組のアーティストに過去、現在、未来というテーマを提示し、この日のためだけに制作されたアート作品だ。3人組のアートユニットである目/méは、“現在”をテーマとした作品を発表。「景色のまま触れることができない」をコンセプトにして、地面の窪みにアクリル板を張って周囲と一体化することで、まるで水たまりの上を歩いているような不思議な感覚となる作品である。
アート作品は屋内展示で静かにゆっくりと鑑賞する印象がある。しかし野外で自然に溶け込むように展示すると、草木のざわめきや日光の移り変わりなど、時間の流れをとても実感できる。まさしくロレックスが意図した「Perpetual(永続性)」を体感できるアートイベントとなったといえるだろう。
妹島氏はこの日のために一年の準備を要したという。一日で終わってしまうのは実に名残惜しい。
STAFF
Writer: Katsumi Takahashi
Editor: Atsuyuki Kamiyama
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