成熟世代のタブロイドマガジンAdvancedTimeをお手元に
近年、欧米でもヘルシーな和食が流行り、それに合わせるワインも従来とは傾向が変わってきた。日本でも人気の赤ワイン用葡萄品種、ピノ・ノワールは、アメリカでも栽培されているが、今年、注目に値するエレガントなピノ・ノワールが日本に上陸した。鮨など日本料理に合う、新時代のカリフォルニアワインとは?
子どもの頃から大の日本好きだったというザンダー・ソーレン氏。20年間、米国Apple社の重役として勤務する間に、何度となく日本を訪れ、日本の文化に造詣を深めてきた。その流れで敬愛する日本料理に合うエレガントなカリフォルニアの赤ワインを作りたいという想いが膨らむ。それを形にすべく、10年に渡って開発を続け、この春、遂にピノ・ノワール種を使ったワインがお披露目を果たした。11月には第二弾として、手に取りやすいセカンドラインも登場。いずれも日本以外では2024年まで発売されないというレアなアイテム。
この注目すべきワインを店のリストにいち早く載せているのが、銀座にある「鮨門わき」だ。渡米経験もあるベテランのご主人、門脇賢寿さんの作るつまみや、仕事を施した江戸前握りと共に、ザンダー氏が自らのワインとのペアリングを試した。
「カリフォルニアの赤ワインといえば、力強くフルーティーなワインを思い浮かべる人も多いでしょう。でも、日本料理の繊細な味にしっくり寄り添えるのは、もっとエレガントな味だと思いました」とザンダー氏。
ブルゴーニュの赤ワイン用品種として有名なピノ・ノワールは、和食の中にある“旨み”の要素との相性がいいと言われ、美しい酸を持つ。フレンチオーク由来の繊細なニュアンスを備えながら、アルコールのボリュームを控えて造られたのが、ザンダー・ソーレン・ワインズだ。
早速、「鮨 門わき」のご主人、門脇賢寿さんがつまみをこしらえていく。炭火で焼いた巨大なナメコからは香ばしい醤油の香り。柔らかな蒸し鮑には肝のソースが添えられる。
「キノコとピノ・ノワールは最高の組み合わせ。香ばしい醤油がさらに相性を良くする。肝ソースからはほんのり柚子の香りがします。柑橘の香りとワインのベリーの香りが合わさると、相乗効果でそれぞれがおいしくなりますね。肝のビターな味と、ワインに潜んだアニスやリコリスの香りも合うね」とザンダー氏。
「カニクリームコロッケをイメージして作った」と門脇さんが言う、刻んだ鱈の白子と蟹肉、カラスミを合わせたひと皿には、ザンダー氏も驚き目を丸くする。
「白子は冬の日本でよく食べるけれど、こんな食べ方は初めて! 普段は日本酒を合わせるけれど、このワインの持つ酸がまろやかな白子の味に寄り添うね。大事に、ちびちび食べたい」
ザンダー氏は門脇さんと顔を見合わせて微笑んだ。
続いて握りだ。最初はイワシ。
「光り物にこんなに自分のワインが合うなんて」と驚くザンダー氏に、「しっかり締めて寝かせることで、旨みを引き出しているからだと思います。生のままだと合わないです」と門脇さんがその理由を解き明かす。
マグロの赤身の漬けの伝統的な味わいは、このピノ・ノワールとボリュームのバランスが同じで、実にしっくり来るというザンダー氏。すると門脇さんは、「大トロもどうぞ。うちでは備長炭を押し当てて炙りにするので、ワインの樽の香りと共通すると思います」と薦める。「鮨 門わき」では羽釜を使って米を炊いていて、輪郭のはっきりしたハリのある酢飯にマグロが食い込んでいく握りは完成度が高い。ザンダー氏は大トロを口にして、自らのワインと和食とのさらなる可能性に目を輝かせた。
ザンダー・ソーレン・ワインズと和食。一度は試してみたい組み合わせである。
「XANDER(ザンダー)」1本を抽選で5名様にプレゼントいたします。
■締め切り:2024年1月7日(日)23:59まで
ご応募いただくには小学館IDへのログインが必要です。是非、小学館IDへ会員登録(無料)の上、ご応募ください。
STAFF
Writer: Chieko Asazuma
Photo: Miya Igarashi
Editor: Indy Fujita
TAGS
『AdvancedTime』は、自由でしなやかに生きるハイエンドな大人達におくる、スペシャルイシュー満載のメディア。
高感度なファッション、カルチャーに好奇心を持ち続け、今までの人生で積んだ経験、知見を余裕をもって楽しみながら、さらなる幅広い教養を求め、進化するソーシャルに寄り添いたい。
何かに縛られていた時間から解き放たれつつある世代のライフスタイルを豊かに彩る『AdvancedTime』が発信する情報をさらに充実し、より速やかに、活用できる「AdvancedClub」会員組織を設けました。
「AdvancedClub」会員に登録すると、プレゼント応募情報の一覧、プレミアムな会員限定イベント、ブランドのエクスクルーシブアイテムの紹介など、特別なコンテンツ情報をメールマガジンでお届け致します。更に『AdvancedTime』のタブロイドマガジンのご案内もあり、送付手数料のみをご負担いただくことでお手元で『AdvancedTime』をお楽しみいただけます。
登録は無料です。
一緒に『AdvancedTime』を楽しみましょう!
vol.023
vol.022
Special Issue.AdvancedTime×ROLEX
vol.021
Special Issue.AdvancedTime×ROLEX
vol.020
Special Issue.AdvancedTime×ROLEX
vol.019
Special Issue.AdvancedTime×ROLEX
vol.018
vol.017
vol.016
vol.015
vol.014
vol.013
Special Issue.AdvancedTime×HARRY WINSTON
vol.012
vol.011
vol.010
Special Issue.AdvancedTime×GRAFF
vol.009
vol.008
vol.007
vol.006
vol.005
vol.004
vol.003
vol.002
Special Issue.01
vol.001
vol.000
成熟世代のタブロイドマガジンAdvancedTimeをお手元に
シャネルで奏でる、夏美人への誘い
ヒストリックカーをストレスなく楽しむ“レストモッド”という新しい選択
庭師は極めたいし俳優も学びたい。華道や茶道、陶芸にもトライしたい
シックでクラフテッド、それでいて機能的。新時代を迎えた“ジャパンキッチン”
持ち前の「強さ」に「幸福感」が積み重なり、唯一無二の美しさを放つ──。
時計好きを惹きつけるジュネーブ市街で独自開催のブランド4選
永瀬正敏が語る『箱男』。安部公房から直接、映画化を託され、27年間諦めなかった石井岳龍監督と形に。前編