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日本国内はもちろんのこと、海外からの多くの旅行者が訪れる人気観光地の北海道。しかしまだガイドブックにも載ることが少ないスポットがある。そこは本当の豊かさを知る本物志向の人たちが足繫く通う場所だった。
贅沢消費はファッションから始まる。衣・食・住というように、身に着けるものに満足すると食を求め、住居にたどり着く。生活を取り巻く豊かさはその順番で実感できるというのが定説だ。そしてその後にやってくるのが“遊”といえるだろう。その際たるものが、旅行だ。
もちろん貧乏旅行という言葉があるように、旅はお金がなくても出来てしまうもの。しかしそれはガイドブックに掲載されている名所を取捨選択し、答え合わせするかのように巡る行動になりがちだ。ガイドブックの情報を否定はしないが、本当に贅沢な旅をしようと思ったら、信頼できる人の口コミでプライスレスな体験をすることに尽きる。それが見知らぬ土地を巡るラグジュアリーな選択といえる。

「質の高さ」や「高価であること」の形容詞として、ラグジュアリー、プレミアム、リッチといった表現がある。どれも経済的に豊かであることを示す言葉だが、行動経済学を挙げるまでもなく、それぞれに明確な違いがあり、独特のニュアンスを持つ。
プレミアムとは品質に対する理由が説明でき比較する競合より優れていることを指し、リッチとは経済的、内容的により満たされている“状態”のことを示している。そしてラグジュアリーとは、背景にある歴史や伝統があり、唯一無二の世界観を持つ高品質な財のこと。その財を所有することは即ちその世界観を理解して階層に属していることを意味するため、ラグジュアリー界隈では口コミが有効な手段となっている。
ラグジュアリーな人たちとは表層ではなく物事の本質に沿った考え方をするので、クワイエットラグジュアリーに代表される高品質でシックな商品を好むのも特徴だ。それは長く愛用するということと同義であり、次世代への継承にも繋がっている。
これらを踏まえて今回の北海道ツアーは、ラグジュアリーの持つ特性の中でも“排他性”と“ピーク・エンド”がキーワードとなった。この排他性とは、非公開エリアの見学や、アクセスが不便もくしは困難な場所のことを意味する。金銭だけでは解決しない場所に到達することは贅沢な体験といえる。またピーク・エンドとは、経験全体の平均や合計ではなく、特定の瞬間の印象が記憶に残り、全体の評価を決定付ける法則のことだ。旅には欠かせない絶景など感情を揺さぶる体験はこれに当たる。
では、今回の旅で訪れたラグジュアリーな北海道の食・住・遊を紹介していこう。
まずは札幌の繁華街すすきのから少し離れて、閑静な住宅街の中で店を構える「霜止出苗(しもやみてなえいずる)」。こちらはミシュラン未掲載ながら、食通たちが口コミで集う名店だ。お店は外の喧騒をシャットアウトするかのような高い塀で囲われ、訪れた人たちが料理に集中できる環境が整っている。北海道の豊かな食材による料理や、生産地や醸造所など出来上がる過程まで見極めて選んだワインでゲストをもてなす。



「和牛レストランびび」は、森の中に佇むログハウスの一軒家からなる肉料理の名店。近くに名門の北海道クラシックゴルフクラブがあり、有名企業の社長や実業家たちがそこでラウンドする際に必ず立ち寄る御用達のレストランだ。車でないとたどり着けない森の中にきちんとしたレストランがあるという驚きと、客筋の良さがラグジュアリー感を醸し出している。扱う和牛はすべて北海道白老町産のブランド牛である白老牛で、その特上サーロインは和牛本来の風味と柔らかさでファンが多い。

続いて、北海道内で最大級の輪厚(わっつ)パーキングエリアでは、オリジナルの「豚丼のたれ」を手に入れたい。パーキングエリア内で提供される旭川産ブランド豚を使用した豚丼で使用されるが、甘辛タレが忘れられずにこのタレを購入して帰る人が後を絶たないという。食べた人や案内がなければ購入が叶わない、隠れた名品だ。

札幌の街並みを一望できる高台に店を構える「High Grown Café」。シティービューの席からは、夜景はもちろん、夕景や夜景へのグラデーション、雪や曇りの日の空の変化も見ることをできる穴場スポットだ。

自宅で寛ぐときと同じような快適なホテル滞在がラグジュアリートラベルの基本だ。そして単なる贅沢さよりパーソナライズされた体験を提供できるホテルがトレンドとなっている。インターコンチネンタル札幌は北海道の自然を感じられ、北海道屈指の繁華街からもほど近い絶好の場所に位置する。客室はすべて42m²以上と心地よい空間で快適な滞在を約束してくれる。

豊平峡は、札幌周辺の水がめでもあるダムのある景勝地。支笏洞爺国立公園内であり、ダム入り口からダムまでの2㎞の区間は、環境保護のため一般車両、バイク、自転車の乗り入れが禁止となっており、徒歩か電気バスを使用する。ダム周辺は切り立った岩盤斜面に囲まれ、ダムの豪快な観光放流とともに壮大な景色は圧巻。紅葉シーズンの鮮やかに色付いた山肌は、瞼の裏に焼き付いて一生忘れられない景色となるはずだ。

STAFF
Writer: Katsumi Takahashi
Editor: Atsuyuki Kamiyama
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