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生き方にAdvancedなスタイルをもっている方をフィーチャーする表紙&インタビュー。 創刊号の記念すべき1人目は、たおやかな佇まいで人気の木村多江さんが登場! 大人であることについて、たっぷり語っていただきました。
40代になったころから、肩書きがないところの自分で勝負できるように生きたいと思い始めました。今、母で、妻で、女優で。でも、そういうものをとっぱらったところに、私はとても自信がなくて。この仕事って、役を演じていても生き方が透けてしまうんです。相手の性格も全部わかっちゃう。こわいところも、もちろん素敵なところも。自分らしさがどういうことなのか、難しい質問ですが、――どうやって生きるかということを大事にしていることが自分らしさになって、役者としても木村多江らしさになると思っています。
今回、表紙で着させていただいたお洋服、すごくやわらかいんです。オーガンジー素材、そしてシャツなのに。強さ、かっこよさだけでなく、エレガントさがある…自由さや、ゆるさもあって。ちょっと力が抜けていて、素敵ですよね。
大人になるって、寛容になっていくというか、人としてどこかゆるんでいくというか。心が優しくゆるやかになっていく。逆にいえばそのゆるさ=保守的なのかもしれませんが。男女でいえば、男性は、歳を重ねていくうちに自分の弱さを知るというのでしょうか、弱さを知って認めている人は、とても魅力的に見えます。弱さが強みに変わっていくんだろうなって。女性は逆に、自分の強さを知ることになる。〝こんな強かったんだ!〟って。昔の人が「女らしくしなさい」って言っていたのは、たぶん女性が本来すごく強いから。だから、女性は強さの中にやさしさを知ることになっていくんだろうなと思います。
若いときは、仕事が生きがいというか、すべて。自分の理想の芝居をするということがすごく大事で、がむしゃらでした。特に20代のころは、200点を目ざすか0点か! みたいな闘い方をしていましたね。それが、経験を重ねるうちに100がわかってくる。0もとらないけれど、200もとれないところがある。まあ、200を目ざすには体力もなくなってきちゃいますしね(笑)。もちろん、頑張る自分ではいたいです。でもだんだん周りが見えるようになって、たくさんの人に支えられていることがわかってきて、感謝して。今では自分の周りの人が喜んでくださったり、笑っていたりするのが心地いいと思うようになりました。
お仕事って、好きだから頑張れるというところがあるけれど、実は半分以上嫌いと思っていたりするんです(笑)。でも、ピリピリしていると、周りだけでなく自分にもストレスなんですね。だから、みんながニコニコする環境をいつもつくりたいなと思っています。私の場合はたとえば家族が〝要〟なものなのですが、その家族が楽しく、ニコニコ笑っている、そういう〝要〟がしっかりしていれば、たぶん多少いろいろあってもブレないはず。
いろんな大人がいていいんじゃないかと思っていますが、Advancedな時間をもっている方たちは、きっと成長することを忘れない大人たちではないでしょうか。それがまた魅力になっていって、歳を重ねるかっこよさみたいなものにつながっていくんじゃないかなって思います。外見は年齢とともに変化していくけれど、内面は磨けば磨くほど成長していく。良くなっていく。…素敵な大人と思う人がふたりいるのですが、ひとりは加藤タキさん。コメンテーター、通訳、NPOの理事など、多岐にわたって活動されていて、とにかくいろいろな新聞に目を通していて、勉強を捨てていない。会うたびに美しくなっていて、キラキラしていて。いつもおっしゃるのは、「必要なのは、感謝と感動と愛よ!」。素敵な言葉ですよね。本当にこの3つが人生で大切なことだろうなあと。なんでも面白がって楽しんでいらっしゃって、ああこういう風になりたいなと思います。ふたり目は今年100歳になる私の祖母。88歳でレーシックを受けて、鏡を見て、「私こんなにシワだらけだと思わなかったわー!」って(笑)。すごくかわいいんです。92歳で一緒にホエールウォッチングに行ったり、「多江ちゃん、キムタクに会わないの?」って。ちゃんと恋もしているんです。祖母の口ぐせは「おかげさま」。やっぱり「感謝」なんです。年を重ねていくとやっぱり悲しいことも増えてくると思いますが、それを乗り越えながら感謝して生きている。楽しいのがいいです。怒ったりするとシワが増えちゃう(笑)。怒りじわはダメですよ。笑いじわのみにして生きていきたいですね。
このページでは〝サンローラン〟を着こなしてくださった木村さん。ラグジュアリーとは? という質問に、「みんながちょっとでもハッピーになって、いろいろなことが気持ちよく進んでいくのがいいと思います。40代、人生の折り返し地点から自分が何をしたいかなと思ったときに、社会貢献というか…、大げさなものでなく。今までもらってきたものを返していくような。そういうこともラグジュアリーにちょっと含まれるのかなって思います。」
TVドラマ、映画、舞台をはじめ、幅広く活躍中。
多彩な演技のバリエーションをもつ実力派。
高い好感度を保ちながら、近作のドラマ「後妻業」での振り切った演技もイメージを覆すと好評。
日本舞踊では師範の資格をもち、『唐興鏡獅子』を演じたことも。
4月ドラマ「あなたの番です」、8月に舞台「ブラッケン・ムーア」に出演予定。
初出:2019年03月21日発行『AdvancedTime』01号。掲載内容は原則的に初出時のものです。
STAFF
Photos: Makoto Nakagawa(CUBISM)
Stylist: Youki Mayama(M0Management)
Hair: TAKU(CUTTERS)
Make-up: Sada Ito for NARS Cosmetics(donna)
Composition: Miho Moriya(Advanced Time)
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