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アーカイブをヒントにした復刻ウォッチは今年も話題作が目白押し。どこか懐かしいレトロなデザインが現代では逆に“新しい”。2022年に発表の復刻ウォッチ3本をご紹介しよう。
過去のアーカイブからヒントを得た復刻ウォッチは、引き続きホットなテーマだ。デザインはなるべくそのままに、しかし最新の技術を用いて復活させた時計のことで、どこか懐かしいレトロなデザインに心をくすぐられる。
ここで明確にしておきたいのが、ロングセラーモデルと復刻モデルの違いだ。ロングセラーモデルは、誕生してから安定した人気があって、アップデートを繰り返しながら、何十年も製造されているもの。一方で、復刻モデルは一度生産が止まり、再びスポットライトが当たったという時計のこと。一度途絶えているからこそ、現代のセンスとのギャップが生まれ、、レトロなデザインが新鮮に映るのだ。
復刻モデルを発表する時計ブランドは、長い歴史を持つことを意味する。時計ブランドにとって歴史とは、技術の積み重ねや、文化的な重厚さと直結するので、とても重要なこと。そのなかから掘り起こされた復刻ウォッチは新興ブランドにはないブランドの財産となっている。とはいえ、オリジナルモデル当時の精度や防水性能の品質ではなく、現代的な高い品質基準をきちんと満たしている。アーカイブの中から売れた実績のあるモデルを現代の技術を駆使して再現すれば、再びキラーコンテンツになるというわけだ。
しかし、復刻というからには余計なアレンジを加えないオリジナル性の高い復刻ウォッチが望ましい。そうすれば、それぞれの時計にまつわる、語りたくなるような物語がより色濃く投影されるからだ。つまりアンティークウォッチを買わずとも、その歴史や物語まで共有できるのが復刻ウォッチの醍醐味といえる。今年も話題作が発表されているので、早速見ていこう。
時計ブランドの中でも屈指の長い歴史を誇るヴァシュロン・コンスタンタンが、222周年を記念して1977年に発表した「222」を復刻。当時はステンレススティール製やコンビモデルがあったが、今回はイエローゴールドケースモデルを発表した。薄型ケースで防水性を備えるスポーティなモデルは同社のラグジュアリースポーツウォッチのルーツとなっている。同じラグスポウォッチであるオーデマ ピゲのロイヤル オーク50周年にぶつけるところに、老舗の気概を感じる。復刻モデルでは当時のサイズや切込みの入ったベゼル、一体型ブレスレットなどデザインを忠実に再現しながら、最新のキャリバーを搭載し、針とインデックスに夜光塗料やシースルーバックの採用などスペック面でアップデートさせている。9月発売予定。自動巻き。18Kイエローゴールドケース。ケース径37㎜。
1976年に発表のLEDディスプレイによるデジタル表示ウォッチが「2.0」となって復刻。この時計の特徴は、なんと言っても時計を真正面から見るのではなく、サイドに画面を備え、ドライビング時にも見やすいようになっていること。このレトロフューチャーなデザインは1970年代という時代の雰囲気を見事に表現している。そのデザイン性は残しつつ、外装はオリジナルの樹脂素材のケースからセラミックケース(ケースバックはチタン製)にアップデート。ムーブメントにも最新のクォーツが採用され、時・分・秒・曜日・日付のオリジナルモデルの表示に加え、月・年・クロノグラフ・セカンドタイムゾーンと指定した時刻を表示するシークレットデイトの表示機能が追加されている。820本限定。クォーツ。セラミックケース。ケースサイズ42.4×33.6㎜(厚さ14.64㎜)。
1959年に発表された傑作ダイバーズ「スーパーコンプレッサー」をモチーフとして、2007年に復刻されたのが「ロンジン レジェンドダイバー」。今年は新たに小振りな36mmサイズに、グラデーション加工を施したダイヤルでバーガンディカラーの日焼けしたようなヴィンテージテイストを演出する。ダイバーズモデルの特徴である回転ベゼルは、一般的なアウター式ではなく、風防の内側に備わっており、2時位置のリューズで操作するようになっている。4時位置のリューズは通常の時刻合わせ用。ムーブメントには耐磁性に優れた5年保証のシリコン製ヒゲゼンマイを備える最新の自動巻きを搭載する。30気圧防水。自動巻き。ステンレススティールケース。ケース径36㎜。
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STAFF
Writer: Katsumi Takahashi
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