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長く愛される作品には魅力的な脇役が必ず存在するが、主役を立て、信念を持って自らの役割に徹する脇役の生き様はダンディズムそのものだ。物語に奥行きを与え、いぶし銀な魅力を放つ彼らの「男の流儀」を深掘りする。
アニメーションの世界で、ダンディな脇役の代表と言えば『ルパン三世』の次元大介だ。次元はダンディズムの塊のようなキャラクターだが、実力者でありながら、あくまでルパンの右腕として献身的に動く姿勢こそが、彼のカッコよさの真髄である。
そんな脇役の美学を、『名探偵コナン』に登場する長野県警捜査一課の刑事・大和敢助と諸伏高明にも見ることができる。彼らは作中屈指の切れ者刑事と評されており、コナンのパートナーとして申し分ない推理力と深い人間性で、登場回数は少ないものの絶大な信頼感がある。
二人は小学校からの幼なじみで、互いをライバル視しており競い合う事もあるが、強い友情で結ばれている。敢助が捜査中に行方不明になった際、高明は執念で被疑者と敢助を見つけ出し、その強引な捜査のために左遷されたことがあるのだが、敢助も無茶をしがちな高明を何かと気にかけており、率先して助けようとする。こうしたパートナーシップは、ドラマ『相棒』など、刑事ドラマでしばしば描かれるダンディズムの形だ。また敢助と高明にはもう一人、上原由衣という幼なじみがおり、彼女も長野県警の刑事である。由衣は敢助に好意を寄せており、彼は職場での体面上、一線を引いている節があるが、彼女に対して見せるさりげない優しさは、敢助のダンディな魅力を際立たせている。一方、高明には悲しい過去があるのだが、一切表には出さず、常に自分より他者を思いやれる強さが魅力だ。
このような他者への献身こそ、フィクションから学ぶべき普遍的な「男の美学」である。
果たせなかった約束と、隻眼に宿った残像。氷雪吹き荒れる山岳で、白き闇の因縁の幕が切って落とされる―。劇場版『名探偵コナン』シリーズ28作目、今回は長野県の雪山で起きた過去の事件と現在の事件が絡み合う。大和敢助の隻眼の秘密が明かされるのか―? 警察組織を取り巻く重厚なミステリーに乞うご期待! 2025年4月18日(金)公開
高校生探偵・工藤新一は、幼なじみの毛利蘭とデート中、黒ずくめの男達の怪しげな取引を目撃し、毒薬を飲まされる。一命をとりとめたものの、新一は子供の姿になってしまった…! 生存が組織に知られると周囲にも危害が及ぶため、彼は「江戸川コナン」と名乗り、自分を襲った黒ずくめの組織の情報を摑むため、父親が探偵稼業を営む蘭の家に転がり込み、次々と難事件を解決していく。
初出:2025年2月22日発行『AdvancedTime』25号。掲載内容は原則的に初出時のものです。
STAFF
Photo: Ayako Yokota
Writer & Editor: Akane Tokiyoshi
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