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ホリデーシーズンを華やかに彩ってくれるスパークリングワイン。日本でのスパークリングワインの売上は、フランス産に次いで、スペイン産が2位となっている。スペイン産のスパークリングワインのなかでも、瓶内二次発酵方式でつくられた高品質なものは、D.O.CAVA(カバ原産地呼称統制委員会)により、CAVA(カバ)と呼称することが認められている。ブドウの収穫を終えた秋、スペインで最も古いワインメーカーであるラベントス・コドルニウ社から、スペイン国内で販売量No.1のカバブランド『コドルニウ』の醸造責任者のブルーノ・コロメール氏が来日。カタルーニャのテロワールを味わえるレストラン『MASIA』にて、料理のペアリングと共に、『コドルニウ』のこだわりが語られた。
ラベントス・コドルニウ社にて、『コドルニウ』の醸造責任者を17年間務めているブルーノ・コロメール氏より、470年以上におよぶコドルニウ社の歴史が紹介された。コドルニウ社は、1551年からワインの醸造を行っており、1872年にスペインで初めてカバを醸造。スペイン国内では最古、世界でも17番目に古い歴史を誇っている。
コドルニウ社は長い歴史があるだけでなく、カバにシャルドネやピノ・ノワールを初めて用いるなど、革新的な取り組みを行ってきたことでも知られている。現在は、オーガニックでのブドウ栽培に注力し、2021年には世界最大のオーガニックカバの生産者となった。一見、挑戦とも思えるオーガニックでのブドウ栽培も、カバ造りを継承するのに不可欠だと考えているからである。「2024年のブドウの収穫は、品質は満足のいくものだった一方、量は1ヘクタールにつき4,500kgと、例年の半分しか採れなかった」とブルーノ氏。これは気候変動の影響も大きいと考えられ、土壌を守ることで持続可能なビジネスモデルを確立しようとしているのだ。
『コドルニウ』のワイナリーはスペインの北東部・カタルーニャ州に位置する。カタルーニャ州は、北は山脈、東はバレアス海に面しており、様々な気候帯を擁している。D.O.CAVAが認定しているブドウ品種のうち、スペイン固有のマカベオ、チャレッロ、パレリャーダは地中海性気候のエリアで、ピノ・ノワール、シャルドネは大陸性気候のエリアで収穫されている。地中海性気候は日中と夜の寒暖差が10℃なのに対し、大陸性気候は25℃もあるという。ブドウの多様性が、カバの味わいに深みを与えているのだ。
『コドルニウ』は、ヨーロッパ最大の4,730ヘクタール以上の自社畑を所有。スペインのカバメーカーのうち、ブドウから自社で生産しているのは13%しかない。もちろん、『コドルニウ』もそのひとつで、全てのプロセスを自社で行うことにより、高い品質が維持できているのだ。
今回は『コドルニウ』のカバ5種類を、伝統的なカタルーニャ料理をモダンにアレンジして提供する『MASIA』(マシア)の特製ペアリングフードで味わった。“マシア”とはカタルーニャ語で“田舎にある農家の一軒家”の意味。その名の通り、店内はモダンながら温かみのある雰囲気だ。海と山の食材を一皿で味わうのが、カタルーニャ料理の特徴だという。
『コドルニウ バルセロナ1872ブリュット』は、製品名にカバが初めて造られた年号が入っている『コドルニウ』のフラグシップ。スペイン固有のブドウ品種であるマカベオ、チャレッロ、パレリャーダで造られている。全てオーガニック栽培で、1ヘクタールあたりの収穫量を抑えることで、ブドウの品質が保たれているのだ。主体となっているのは、カタルーニャ州北部で収穫されるマカベオ。カタルーニャ州はシャンパーニュ地方より1,000kmほど南に位置するため、果実の成熟度が高くなる。そのため、酸味のコントロールには特に気を使っているという。青リンゴやレモンバーベナのようなアロマが心地良く、オーガニックならではの優しい果実味が愉しめ、食前酒にピッタリだ。
『アルス・コレクタ』シリーズは、熟成の期間を長くとっているので、特に酸度の高いブドウを用いているそう。『アルス・コレクタ グラン・ロゼ2019』は白土系の土壌で育てられたピノ・ノワール85%と、赤土系の土壌で育てられたトレパット、チャレッロを合わせて15%で造られている。熟成期間は18カ月。アホブランコソースを効かせた鯖と味わうことで、フレッシュな赤い果実のアロマとクリーミーなトースト香のハーモニーに、より奥行きを感じることができる。
『アルス・コレクタ ブラン・ド・ブラン2020』は、シャルドネ85%にチャレッロ、パレリャーダを合わせて15%で構成されており、他のカバ同様、3種類のブドウを用いることで、味に深みがでるという。こちらも、熟成期間は18カ月。ミネラル感が骨格をつくっており、焼きそばを思わせるフィデウアをしっかりと受け止める。
秀逸だったのは、『アルス・コレクタ ブラン・ド・ノワール2017』!ピノ・ノワール85%、チャレッロとトレパットで15%、『アルス・コレクタ グラン・ロゼ2019』と同じブドウを用いている。30カ月以上の熟成によりもたらされる、白い花の蜜のようなエレガントなアロマと、ブリオッシュのようなトースト香、そしてクリーミーな余韻が心地良い。しっかりとしたボディ感で、甘エビ・牡丹エビ・ロブスターから取った濃厚なソースの効いた鱸とじゃがいもを受け止めてくれる。チーズを用いたボリュームのある料理にも合うだろう。
『コドルニウ バルセロナ1872ロゼブリュット』は輝くペールピンクの色味が特徴。使われている品種は、オーガニック栽培のチャレッロ、マカベオ、ピノ・ノワール。ドサージュは10g/Lと『コドルニウ バルセロナ1872ブリュット』の8-10g/Lより多め。酸味と甘味をバランス良く仕上げていて、スパイスの効いたチーズケーキとのマリアージュを愉しめる。赤い果実の華やかなアロマは、ポークソテーなどにも合いそうだ。
カタルーニャ州の太陽に育まれた『コドルニウ』のカバ。温かみのある泡が、ホリデーシーズンを彩ってくれるはずだ。
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慶應義塾大学を卒業後、アパレルのラグジュアリーブランドに総合職として入社。『東京カレンダーweb』にてライター・デビュー。エッセイスト&オーナーバーマンの島地勝彦氏に師事し、ウイスキーに魅了される。蒸留所の立ち上げに参画した経験と、ウイスキープロフェッショナルの資格を活かし、業界専門誌などに執筆する他、日本で唯一の蒸留酒の品評会・東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)の審査員も務める。
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