気品と風格をまとう 名門のレディスウォッチ

これまでメンズウォッチばかりご紹介してきたウォッチズ＆ワンダーズ速報だが、トップブランドが集結するレディスウォッチも見逃せない。見本市らしくハイジュエリーウォッチのショーピースから、トレンドを意識したレギュラーコレクションの新作ウォッチまで見応えのあるラインアップが揃った。

レディスウォッチの魅力はメンズのような機能性よりも、腕に着けることで完成するデザイン性の高さだ。ダイヤルのサイズダウンも多く見られるトレンドの中、華やかな装飾によってアクセサリー感覚がより高まっている。そこで実際に腕に着けられそうな新作ウォッチに絞ってご紹介。今年ブレイクするレディスウォッチとは？

VAN CLEEF ＆ ARPELS

ヴァン クリーフ＆アーペルはゴールドビーズをアイコニックなデザインとする「ペルレ ウォッチ」に新たなバリエーションを追加した。

ゴールドビーズは、ヴァン クリーフ&アーペルのジュエリーを際立たせるデザインとして用いられてきたモチーフ。現在では名作アルハンブラをはじめてとして、多くのアイテムを彩っている。アーカイブにはブレスレットに無数のゴールドビーズを敷き詰めた「クスクス ウォッチ」（1949年）なんていうのもある。

新作の「ペルレ ウォッチ」もゴールドビーズがデザインの主役だ。ラウンドシェイプの文字盤と裏蓋の縁に2連となるゴールドビーズを配し、フェミニンかつモダンなジュエリーウォッチに仕上げた。ゴールド製の文字盤には放射状のギョーシェ装飾が施され、まばゆい反射が遊び心と躍動感を演出する。

時刻合わせはケースの背面に備えるプッシュボタンで操作するため、リューズは備わっておらず、デザイン性も高い。またストラップはインターチェンジャブル方式のため、自分で簡単に付け替えが可能となっている。

CARTIER

直線的な幾何学模様のアール・デコを得意とするカルティエにとって、ベニュワールの曲線はとても女性的なウォッチ。楕円形のケースフォルムが西洋式の浴槽（バスタブ）に似ていることからその名が付けられた。そんなベニュワールの新作だ。

ローマ数字インデックスやブルーカボションといったカルティエのデザインコードは残しつつ、ケースとブレスレットが一体型となったバングルスタイルとなったのが新しいベニュワール。これまでのコレクションの中でも最も小振りなケースサイズで、手首でバングルを主張するデザインとなっている。

バリエーションはクラシックなイエローゴールド、モダンなピンクゴールド、ホワイトゴールドに、ケースとブレスレットにブリリアントカットダイヤモンドを敷き詰めたゴージャスなフルパヴェモデルの3種類。同じデザインだが、素材違いでガラリと印象が異なるので自分に合ったゴールドを選びたい。

CHANEL

2023年のシャネルは、サイエンスフィクションや宇宙の世界観に着想を得たウォッチコレクション「シャネル インターステラー カプセル コレクション」を発表。

そのコレクションのひとつである「ボーイフレンド サイバーデータ」は、プリント基板のモチーフをロジウム仕上げで表現したダイヤルデザイン。プリント基板には欠かせないはんだ付けの箇所には、54個のブリリアントカットダイヤモンドを配して独特な幾何学模様に仕上げた。

ケースはブラックでコーティングしていることで、ダイヤルの模様が強調され、サイバー感を高めた。艶感のあるパテントカーフのブラックカラーストラップにはキルティングが施され、シャネルの世界観が凝縮されている。

CHOPARD

ダイヤルに5つのムービングダイヤモンドが躍るショパールの「ハッピースポーツ」。手首を動かすたびに自在に滑りキラキラと輝くジュエリーウォッチだ。

これまでは30mmのダイヤルサイズだったが、今年はキュートな25mmサイズが登場。さらによりファッション性を高めてくれる初のダブルストラップを採用し、レザーブレスレットとしても楽しむことができる。

時計のケースは、80％はリサイクル素材から作られ、通常のステンレススティールよりも1.5倍の硬度のルーセントスティール™と、生産や流通の過程を明確にしたエシカルゴールドをコンビで使用。サステナビリティを積極的に実践した今日的なジュエリーウォッチだ。