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カーボン・グラファイトが食材の可能性を引き出す　火入れを極めた唯一無二の高級調理道具

調理にとって重要な火入れを高め、１台で“炊く”、“煮る”、“蒸す”、“焼く”、“揚げる”をこなす、カーボン・グラファイト製のハイエンドな調理道具がある。『ANAORI kakugama（アナオリ・カクガマ）』。1962年創業の穴織カーボンの高度な加工技術と、日本料理の叡智が隅々にまでいきわたるこの『ANAORI kakugama』を使った料理の試食会に参加した。

LIFESTYLE Jan 31,2023

カーボン・グラファイトが食材の可能性を引き出す　火入れを極めた唯一無二の高級調理道具

世界の一流シェフが認めた料理を味わう
３ピースのミニマルなスタイルで旨みを制す
カーボン・グラファイトを用いる理由

世界の一流シェフが認めた料理を味わう

試食会の画像 — 試食会では今、注目の若手シェフが『ANAORI kakugama』による料理を提供。

試食会では、RED-U35でも受賞歴のある、堀内浩平氏、砂山利治氏の2名のシェフが手掛けた焼き物、揚げ物、煮物などがテーブルを飾る。いずれも食材にふっくらと火が通り、旨みを逃がすことなく封じ込められている印象だ。中でも「香箱蟹のごはん」は、芯までやわらかく、米１粒が立った絶妙な米の炊き上げとあいまって、香りも豊かでとにかくおいしい。シェフの手並みに敬服するとともに、美しく繊細な１品１品がこの道具で調理されたことに驚かされた。

もうひとつのサプライズが、シェフが『ANAORI kakugama』を用いて調理するのは決してこの日のためだけのパフォーマンスではないことだ。『ANAORI kakugama』はすでに五大陸を巡る料理ツアーを行ない、グローバルでさまざまな料理のシェフに実際に使用されている。その理由は至って簡潔だ。ミニマムな本体で料理の仕上がりを最大限に高めることができるからだという。

３ピースのミニマルなスタイルで旨みを制す

『ANAORI kakugama』はカーボン・グラファイト製の外蓋とヒノキ製の内蓋、「芋型」に抜かれた本体の３つで構成されている。
熱を封じ込める外蓋の内側にはリブを施しグリルパンとしても使え、反りを極限まで抑える独自の構造の内蓋はその吸湿力によって水分量や温度をコントロールできる。内側を日本の伝統的な羽釜の形状を忠実に再現した「芋型」にすることで、熱の対流によって均一な伝熱を実現している。

カーボン・グラファイトを用いる理由

カーボン・グラファイトの効果は絶大だ。食材のドリップの発生や旨味の流出を防ぐだけではなく、水分・香り・色などを封じ込める効果も期待できるという。熱伝導性と蓄熱性を兼ね備えることで適切な温度管理がたやすく、時間のかかる調理でも、雑味のない旨味が凝縮される。IH、直火、オーブンに対応することで、家庭で気軽に使うことが可能だ。

このカーボン・グラファイトの実力を最大限に活かすために、設計されたのがカーボン・グラファイトの塊をそのままキューブ状に削り出したデザインである。四隅に熱がとどまることで調理にとって理想的な蓄熱を実現。「歪まない」という素材特性から、蓋と本体の密封性が高く、内部から発せられた遠赤外線を逃すことなく、中の温度と湿度を保持して旨味をしっかりと封じ込める。また、内外面を自然由来の物質による3層のセラミック・コーティングで覆い、焦げ付きを防ぐだけでなく、高温でも有毒ガスが発生しない。使われている素材はすべてが自然に還ることとなる。