自然のなかで深呼吸。「界 ポロト」で癒される

北海道南部に位置する北海道・白老町は、豊かな自然と温泉、そしてアイヌ文化が息づく町。新千歳空港からクルマで約40分。電車ならJR新千歳空港駅から（南千歳駅で乗り換え）、白老駅まで40分ほどで到着する。

「界 ポロト」は、アイヌ文化の伝承地・ポロト湖畔にあり、美しい風景と世界でも珍しい「モール温泉」が楽しめる温泉宿。

エントランスロビーへと歩みを進めていくにつれ、白樺の森の中へと進んでいるような気になった。館内には500本以上の白樺が使われているという。パブリックスペースにはナチュラルな雰囲気のインテリアが配されている。

茶褐色のモール温泉を堪能する

世界でも珍しいモール温泉があると聞き、まずは温泉へと向かった。「界 ポロト」のシンボル的な存在である「△湯（さんかくのゆ）」は、アイヌ民族の伝統建築技法を採用している。

天然植物由来の腐植質の有機物を含んだモール温泉は、茶褐色の湯が特徴。泉質は弱アルカリ性で、とろみのある湯。そのため、入浴時には滑りやすいので注意を。ゆっくりと湯あみをした後の肌はすべすべに。湯冷めもしにくい美肌の湯である。

雄大な自然に溶け込むような滞在

温泉を楽しんだら客室でのんびりしたい。全42室ある客室は、アイヌ民族の家（チセ）をイメージした「□の間（しかくのま）」。今回は客室露天風呂が配された、3室のみの特別室に滞在した。

壁に掛かるのはアイヌの民族衣装に使われる、樹皮の繊維のアート。ソファには幾何学的なアイヌ文様のクッションが配されている。

テラスと客室露天風呂からは、ポロト湖の景色を独り占めできる。とても静かで、ポロト湖と自然林を眺めているだけでリラックスしていくのがわかる。露天風呂で湯に浸かりながら、深呼吸するのもいい。

北海道食材たっぷりの宴を楽しむ

夕食は半個室のダイニングにて。北海道食材がたっぷりと使われた「北国の海鮮醍醐鍋会席」をいただいた。

「先付け」とともに、山の神であるクマがお出迎え。なんとも可愛らしく、ディナーの場が和む。

甘鯛、海老真薯などの「土瓶蒸し」に続いては、「界」名物の「宝楽盛り」。アイヌ民族が交易の際に使っていた丸木舟から着想を得た舟形の器に、秋鮭の三升漬けなど八寸と、つぶ貝、ニジマスといったお造り、酢の物が豪華に盛り込まれている。舟から集落を見守るコタンコロカムイ（フクロウ）の姿もまた可愛らしい。美味を地酒とともにゆっくりと味わった。

メインの「台の物」は、「北国の海鮮醍醐鍋」。カニとエビでとった出汁に田舎味噌と西京味噌を加えた濃厚なスープで、ホタテや鮭、毛ガニ、ボタンエビなどを煮て食べる。身も心もすっかり温まった。

翌朝は、「鮭とじゃがいものすり流し鍋」がメインの「あさごはん」。虎杖浜のたらこや、がごめ昆布入り山わさびなど、北海道の味覚がちりばめられている。

炎の揺らぎにも、また癒される

アイヌ民族は「火を囲む」という時間を大切にしたことから、「界 ポロト」でも1階のラウンジに、アペオイ（囲炉裏）を盛り込んだ暖炉がある。滞在中、ここで開催される体験もある。

「悪いものを遠ざける」とアイヌ民族に伝わる貴重な植物・イケマを使った、ご当地楽「イケマと花香の魔除けづくり」に参加した。

また、夜には「コタンの宵の集い」も用意されている。火を囲み、北海道ならではのワインやジンなどの酒やノンアルコールドリンク、つまみを楽しみながら語らうひとときだ。

アイヌ民族にとってお酒は「平和や豊かさをもたらしてくれる」神聖な飲み物。ゆえに、スタッフが酒を火の神様（カムイ）に捧げてから、ゲストも味わう。有意義な時間が過ぎていった…。

翌朝は、早起きして再び「△湯」へ。帰りにふと庭を見ると、見送りのための舟が用意されていた。この舟に実際に乗ることはできないが、ゲストの旅立ちの安全を願うものだという。

客室で寛ぎ、ポロト湖を眺め、△湯でモール温泉に浸り、火を囲んで時間を過ごす…etc。滞在を通して、さまざまな視点からアイヌ民族の世界観や文化、知恵を体感することができた。

帰路はクルマなら札幌市内や新千歳空港まで、自然豊かな周辺を巡りながらのドライブも楽しい。

白老の広大な自然の中にある「ナチュの森」は、スキンケアメーカー「ナチュラルサイエンス」と「ナチュラルアイランド」のフラッグシップ施設。「界 ポロト」のオリジナルブレンドティーの監修もしている。世代を問わず楽しめ、ランチスポットとしてもおすすめだ。また、上質な「たらこ」の産地として知られる虎杖浜（こじょうはま）へ向かい、生たらこを土産に求めても。

「界 ポロト」の宿泊券をプレゼント

「界 ポロト」のご当地部屋「□の間（しかくのま）」（夕・朝食付き）ペア宿泊券を1名様に抽選でプレゼントいたします。

※有効期間：2026年3月1日～2026年8月31日。除外日あり。

◾️締め切り：2026年1月25日（日）23:59

ご応募いただくには小学館IDへのログインが必要です。是非、小学館IDへ会員登録（無料）の上、ご応募ください。

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「界 仙石原」

季節ごとに訪れたい魅力のある箱根のなかでも、古くから別荘地として発展し、美術館や博物館が点在する仙石原エリア。開業前に国内外のアーティストが、宿に滞在して創作した作品が館内や客室に展示されている、アトリエ温泉旅館だ。全客室に眺望のいい露天風呂を備え、これからの季節は温泉に浸かりながら仙石原の雪景色、自然の生み出すアートも楽しめる。