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東京都現代美術館にて若くして個展を開催し、いま最も注目を集めている作家のひとり、「EUGENE STUDIO(ユージーン・スタジオ)/寒川裕人(Eugene Kangawa)」。静謐さとスケール感、論理と技巧といった別種の価値が同居する彼の作品世界を十二分に味わう機会が、東京・天王洲ほかで実現する。

闇の中、数条の光に浮かび上がるのは、数メートル上から間断なく注がれ、地表に消える金色の粒子。その様子は華やかであり、同時に儚げで、誤解を恐れず表現するなら、どこか「無常」を感じさせる。この作品、《Goldrain(ゴールドレイン)》は、2021年〜2022年に東京都現代美術館(東京都現代美術館)で開催された個展「EUGENE STUDIO 新しい海 After the Rainbow」にて発表され、大きな話題となった。
EUGENE STUDIO(ユージーン・スタジオ)とは、作家である寒川裕人氏のことであり、彼が主宰するスタジオでもある。東京都現代美術館史上最年少で個展を開催した寒川氏は、現在国内外で注目を集めている作家のひとりである。そんなユージーン・スタジオの新たなコレクション展が、2023年6月2日(金)より、東京・天王洲の『MAKI Gallery』にて開催されている。

「EUGENE STUDIO/EUGENE KANGAWA Power of imagination Part1/3(ユージーン・スタジオ/寒川裕人 想像の力 Part1/3)」と題された今回の展示は、全三章のうちの第一章。前述の《ゴールドレイン》や人々の群像から導かれたペインティング作品《Rainbow Painting Series“Group Portrait”》など、既出の作品のほか、印画紙を使った新作《Light and Shadow inside me》も展示される。「感光」の性質を使った新作には大型の作品もあり、視覚と空間感覚双方で、鑑賞者を刺激するものといえそうだ。

また、《想像#1 man》は前回の個展でも話題となった作品で、「最初からすべての工程を、完全な暗闇の状態のなか、手で制作された“人”の彫像作品」であり、作家本人も誰も見たことがない、つまりこの世で誰も見たことがない人物像の作品という。鑑賞者はひとりずつ完全な暗闇の部屋の中で、この像に触れつつ鑑賞する形となる。視覚や聴覚などに依らない作品との邂逅は、私たちにとって感受性や認識とは何かといったことを、改めて問いかけてくるようだ。

さらに今回は特別に、東京近郊にある、通常は一般非公開のアトリエ『EUGENE STUDIO Atelier iii』を、作家不在時に日数限定・予約制で特別公開する。緑豊かな、有機野菜でも知られるという地域に位置する700平米超の空間は、過去に展示で使用したタイルや木材などを一部再利用して作られていて、設計と、壁や扉・家具などの大部分がスタジオによるDIYで製作されている。天窓から自然光が入る複数の部屋には、ペインティングやインスタレーション、テスト・ピースなどが展示されていて、作家の存在感がより身近に感じられる、特別な体験といえる。ギャラリーでの展示と併せ、こちらもぜひ味わいたい。

また、本展に際してマキギャラリーより新たに三つの図録『EUGENE i, ii, iii』が刊行。
「EUGENE i 想像#1/Light and Shadow inside me」、「EUGENE ii Rainbow / White(ttv)」、「EUGENE iii Goldrain」と、各冊、寒川の代表的なシリーズの一部を収録した図録である。各冊個別での販売のほか、3 冊入りエディション版となる特装版も販売される。
※詳細は展覧会サイトをご覧ください。
https://vip-mkg-eugenestudio-kangawa-231.makigallery.com/ja/#catalog
寒川裕人は1989年アメリカ生まれ。過去に東京都現代美術館 個展 「EUGENE STUDIO 新しい海 After the Rainbow」(2021-22)、金沢21世紀美術館 「de-sport:」(2020)、資生堂ギャラリー個展「1/2 century later.」(2017)、サーペンタイン・ギャラリー(ロンドン)「89+」(2014)を開催。そのほかスタジオとして「Play Earth Park」(2022,東京・富山)のコンセプト設計のほか、過去に人工知能や農業、バイオテクノロジー領域などの研究開発への参加や招聘があり、初期の活動は 2017 年に『アート×テクノロジーの時代』(宮津大輔著、光文社新書)にてチームラボらとともに日本を代表する4つのアーティストとしてまとめられている。また 2021年にアメリカで発表された2つの短編映画がブルックリン映画祭やUrbanworld Film Festival、パン アフリカン映画祭、ヒューストン国際映画祭、ロードアイランド国際映画祭など米アカデミー賞クオリファイを含む複数の映画祭でオフィシャルセレクションに選出され、受賞している。
EUGENE STUDIO:https://the-eugene-studio.com/
Instagram:@eugene_studio_official
STAFF
Writer:Yukihiro Sugawara
Editor:Atsuyuki Kamiyama
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