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そして烏丸通を東側に渡り、「京都文化博物館 別館」(会場番号3)へ。ここではクラウディア・アンドゥハルによるアマゾンの先住民族、ヤノマミを撮影した作品が展示されている。撮影されたのは50年以上前の1970年代。しかし、そんな時間の経過を感じさせない鮮烈さがある。ここでも、アマゾンという場所で半世紀も前に子どもや若者が直面したリアルな生活の一部が活写されている。美しい写真作品の奥には、辛い現実もあったであろう。それは今も昔も、そしてアマゾンでも世界のほかの国々でも、そんなリアルがあり続けるのではと考えさせられてしまう。
加えて、ヤノマミのアーティストによるドローイングと映像作品も展示されている。
今度は少し北へ歩き、御池通に面した「嶋臺(しまだい)ギャラリー」(会場番号4)へ。江戸時代から酒問屋だった伝統的町家建築の中に、ルシアン・クレルグによるジプシーをテーマに撮影された作品が並ぶ。ギターの音楽も流れ、被写体の生命力あふれる活動の一瞬がちりばめられている。
嶋臺(しまだい)ギャラリー: http://shimadai-gallery.com/
そして、烏丸通を御所に向かって北上し、京都新聞ビル地下1階(会場番号5)へ。ここはかつての印刷工場跡。京都出身の私は、確か小学生だったころ、まだ新聞が印刷されていたこの場所を社会科見学で訪れた記憶がある。その巨大な空間は近未来の廃墟のようだが、これを見事なまでに展示空間として再生している。オランダのアーティスト、ヴィヴィアン・サッセンによる写真、コラージュ、そして映像などの作品が波状攻撃のように展示され、眩惑されてしまう。まさに圧巻のアート空間だ。
今回の「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2024」には、プレミアムスポンサーとしてCHANEL NEXUS HALLが、協賛としてVan Cleef & Arpelsなどが関わっているが、この京都新聞ビル地下1階では、特別コラボレーションのDIORの支援による若手作家の写真/視覚芸術賞の展示「The Art of Color」も鑑賞できる。
ここまで5つの会場をまわり、途中カフェ休憩も入れて約4時間。残りの8会場を制覇するには、とても1日ではまわり切れない(私はこの原稿執筆後、翌日に残りをまわる予定)。会場には外国人観光客が殺到する二条城や、開催中の村上隆展が大人気の京セラ美術館も含まれている。「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2024」を堪能するなら1泊2日で、いや、できれば2泊3日で京都に滞在したほうが賢明だろう。時間がない方は、上記のように市内中心部に集まる5つの会場をまわるという手もある。
“青紅葉”と呼ばれる目に優しい新緑の季節。人間の生の営みを含む世界の「SOURCE(源)」を考えさせられるアートイベントをぜひ、体感していただきたい。5月12日(日)まで開催中。
STAFF
Writer: Indy Fujita
Photo: Indy Fujita(by iPhone15)
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