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この秋冬から本格展開される、アーティスティックディレクター、デムナが手掛ける“グッチ”のコレクション。アイコンアイテムのひとつであるショルダーバッグ「ジャッキー」も、「ジャッキー フラップ」として、新たな光を放っている。
ケイト・モスがファイナルに登場し、大きな話題となった“グッチ”2026年秋冬コレクションのランウェイショー。それはまた、アーティスティックディレクターに就任したデムナの初のショーだった。トム・フォードが手がけていた頃の“グッチ”から影響を受けたとされるコレクションは、確かに往年を連想させるような、ボディコンシャスで、官能性を強く感じさせるものだった。ここ数年モードの世界で続いたエフォートレスなムードが次のフェーズへと移行しつつある、そんなことを示唆しているようにも見受けられた。

そして、新たなコレクションで展開されるバッグは、“グッチ”の正統が現代のライフスタイルにおけるリアリティを踏まえて、進化しているように映る。あのジャクリーン・ケネディ・オナシスが愛用し、その後彼女の名を冠するようになったショルダーバッグ「ジャッキー」。このマスターピースは歴代のアーティスティックディレクターたちによって、それぞれの個性を加味しながら継承されてきた。デムナはこのバッグに「フラップ」をつけることで、より都会的で、カジュアルに持てるような雰囲気をもたらしたのだった。

この新しい「ジャッキー フラップ」のボディは、「ジャッキー 1961 ラージ」とほぼ同様の大きさ。PCや一般的な書類などが収納しやすい構造やサイズ感は、女性はもちろん、男性にとっても使い勝手がよいものといえるだろう。ちなみにランウェイショーでは、男性のルックとともにこの「ジャッキー フラップ」が登場していた。さらに付属のレザーストラップを取り付けることで、クロスボディバッグとして持つこともできる。自転車などを愛好し、都市の中でアクティブに活動する方にとっては、有効なアイテムといえるだろう。

ボディの素材は、アイコニックなGGパターンを立体的に表現した軽量なGGキャンバスのほか、ブラックとダークブラウンのシボ感のあるソフトゴートスキン、そしてダークブラウンスエードが展開されている。そして「ジャッキー」を象徴するピストンクロージャーは、「ジャッキー フラップ」の機能感あるルックスと相性がよい。ダブルGやウェブストライプ、ホースビットなどの“グッチ”を象徴する意匠が使われていないことが、かえってこの「ジャッキー フラップ」の独自性を際立たせ、大人の男性にも受け入れやすい落ち着いた佇まいが実現されている。ちなみにジャッキー・Oは同型バッグを6点持っていたといわれる。そのレベルに達するのはなかなか難しいかもしれないが、素材違いで持つことも、この「ジャッキー フラップ」ならあり得るかもしれない。
AUTHOR
『エスクァイア日本版』(エスクァイア マガジン ジャパン)編集部を経て、『メンズプレシャス』(小学館)などでメンズファッションやデザインプロダクト、カルチャー等の企画を担当。それらの傍ら、紳士靴の雑誌『LAST(ラスト)』を創刊し編集長を務める。現在は『Advanced Time』本紙とオンラインのほか、さまざまなメディアにて、ファッションやライフスタイル分野でエディターまたはライターとして活動している。
STAFF
Writer: Yukihiro Sugawara
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